[2019_07_20_02]大熊町でやらせ「安倍首相と町民5人との車座集会」 元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを利用する安倍政権 福島の実態を伝える新聞記事から 中村泰子(たんぽぽ舎会員)(たんぽぽ舎2019年7月20日)
 
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大熊町でやらせ「安倍首相と町民5人との車座集会」 元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを利用する安倍政権 福島の実態を伝える新聞記事から 中村泰子(たんぽぽ舎会員)

 朝日新聞7月8日「ルポ現在地2019参院選[2]原発政策」(大月規義記者)の中で、以下の部分が特に福島の実態を伝えていると思われました。おぞましいことだと思います。

<読まされた復興への思い(筆者要約)>

 福島県大熊町で4月14日、役場開庁式後に、安倍首相と町民5人との「車座集会」復興庁の企画で開かれた。復興庁と町が、復興への思いが強い5人を選んだ。
 その一人の武内一司さんは、自分の喫茶店を早く再開したいという願いをもっていた。彼は事前に、町が用意した「発言案」を読むよう指示された。
 しかし、その内容は武内さんが本当に言いたいことではなかった。
 彼は自分が書いた原稿および「発言案」の一部を削除したものも併せて用意した。当日、自分の原稿を読んでもよいかと町に尋ねると、もとの「発言案」どおりに読めと言われ、従わざるをえなかった。
 終了後、武内さんは、「総理には本当のことを直訴したかった」と大月記者に打ち明けた。 言いたかったのは、「東京はオリンピックで盛り上がっているけれど、大熊町の人たちは毎日の暮らしが大変」ということだった。
 彼が削除したかったのは「娘に店を任せたい」という部分だった。娘が帰れる状況になるかどうかわからないからだ。(要約終わり)

 安倍首相は、さぞご満悦だったでしょうが、裸の王様の醜い姿をさらしています。 私は武内さんが気の毒でなりません。気持ちに反することを無理やり言わされるのは屈辱です。
 当局が安倍首相を忖度して、当たり前のように言論統制をしているのは恐ろしいことです。 元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを復興のPRに利用しながら、本当の気持ちは踏みにじる。このようなことが日常茶飯事なのだろうと想像されます。
 国を挙げて、オリンピックまでに復興達成の号令をかけています。
 政府は、人々の暮らしや健康がどうであろうとおかまいなく、復興を印象づけるための演出を行っています。
 人権よりも、政府の都合を優先させています。
 このような政府をなんとしても、私たちの運動の力で変えていかなければならないと思います。


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