[2018_12_05_02]原発・乾式貯蔵キャスク 強度など統一基準作成へ 原子力規制委(毎日新聞2018年12月5日) |
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原子力規制委員会は5日、原発の使用済み核燃料を空気で冷やして保管する「乾式貯蔵」用の金属製容器(キャスク)について、新たに設定される強度や耐震性の基準案を了承した。各原発で乾式貯蔵をする場合、今は個別の審査が必要だが、統一基準になれば審査の省略が可能になる。 2011年3月の東京電力福島第1原発事故では、一部の使用済み燃料を乾式貯蔵していたキャスクも津波に襲われたが、健全性に大きな問題は出なかった。このため規制委は基準策定で、電力各社に使用済み燃料プールでの保管から乾式貯蔵への移行を促したい考えだ。意見公募を経て正式決定し、来年2月ごろの施行を目指す。 基準案によると、キャスクの耐震設計で考慮される地震動は水平方向で2300ガル(ガルは加速度の単位)に設定。保管だけでなく輸送にも使えるようにし、9メートルの落下にも耐えられるようにする。設計や密閉の基準を満たせば屋外での保管も認められる。 乾式貯蔵では、燃料をプールで冷却し発熱量を下げた後にキャスクで保管する。このため燃料プールは不要にはならず、容量が逼迫(ひっぱく)するプールを効率よく使えるようになる。 規制委は「キャスクは電源も要らず頑丈なため、より安全な保管が可能になる」としている。【岩間理紀】 |
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