[2018_09_07_15]土砂崩れの現場を専門家が調査(NHK2018年9月7日)
 
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土砂崩れの現場を専門家が調査

09月07日 16時52分
 大規模な土砂崩れが起きた厚真町の現場を7日、北海道大学や国土交通省の専門家が訪れ、斜面の調査を行いました。
 現地調査を行ったのは、北海道大学や国土交通省の専門家など10人余りで、崩壊した斜面の様子を写真におさめたり、崩壊した土砂を採取したりしていました。
調査にあたった砂防学が専門の北海道大学の小山内信智特任教授は、「高い密度で崩壊しているので、強い揺れが斜面に直接到達したのだと思う。この付近には支笏湖や樽前山の火山噴出物がある程度厚く積もっていて、下にある固い層との境界部分から滑っているように見受けられる」と述べました。
 そのうえで、「今回崩れていない斜面でももろくゆるくなっているので、少ない雨でも崩れる可能性が高く注意が必要だ」と注意を呼びかけました。
 また、北海道からの要請を受けて厚真町の土砂崩れ現場を調査した国土技術政策総合研究所の野呂智之土砂災害研究室長は、「過去の樽前山の噴火の際に2メートルから3メートルほどの厚さで積もった火山灰が、今回の地震の大きな揺れで一気に崩れたものとみられる」と話しました。その上で、「地震の揺れで斜面の土砂が崩れかかった場所や、周辺の同じような地形や地質の場所では、地震の揺れや雨でさらに土砂崩れが起きるおそれがあり、早めの避難を心がけることが必要だ」と指摘しました。

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