[2017_11_14_01]神戸製鋼所問題と泊原発 北海道電力社長へ公開質問状提出 11月11日に文書回答あり 連載〔泊から・3〕 瀬尾英幸(後志・原発とエネルギーを考える会)(たんぽぽ舎2017年11月14日)
 
参照元
神戸製鋼所問題と泊原発 北海道電力社長へ公開質問状提出 11月11日に文書回答あり 連載〔泊から・3〕 瀬尾英幸(後志・原発とエネルギーを考える会)

◎ 先月、北海道電力の真弓明彦社長宛に公開質問状を出していました。我ら全後志(しりべし)脱原発グループの広報行動隊名で。
 「神戸製鋼所の機材資材などの製品が泊原発の建材機器類に使われているのでしょう。安全に影響があるのではないか?」と、その実体を質問しました。
 10月31日の回答期日になっても音沙汰なし。そこで11月6日泊原発事務所の広報課長、木林尚稔・PRセンター所長に催促の電話をしました。かなり対応に追われている様子です。本社に確認して返答しますと。

◎ 折り返し電話で「11月13日には文書回答します」と木林課長から。
 仮に重要箇所で使われているとしたら大変なことです。自動車や電化製品のリコール騒ぎの比ではありません。
 何百台ものリコールで自動車部品会社がそのために最近の大変なことになっています。だが、車などと違うのは製品の大きさだけでなく、放射能に汚染された配管だとか部品を交換するとなるとすぐすぐできるかの問題だけではなく、そのような作業が危険を除去しながら可能か?
 また使われた資材機器などがどこどこに使われているかの正確な追及もしなければなりません。車の事故も人命に関わる重大事だが、原発の万が一は質量共にケタが3つも4つも、かつ次元が違います。

◎ 食品業界には、トレサビリティという制度があって正確な追跡調査が可能です。重工業分野のその部分の責任もあります。
 この問題は、泊原発だけの問題ではあり得ないと思います。鉄非鉄素材と機械の専門家にも応援してもらって、業界に騙されない厳密な追及が求められていると考えます。
 11日に文書回答が来ました。すぐ岩内原問研の斉藤武一さんと打合せします。

 北海道電力から回答書が締切りの11日遅れで来て、すぐコピーを岩内原発問題研究会の3人、その他の仲間に配布しました。一堂に集まることが困難なので、電話で見解を聞きました。
◎ まず回答文。
 「神戸製鋼所製品の検査証明書等のデータ改ざんの件に関する泊発電所への影響については、現在、プラントメーカー、設備メーカー等を通じて情報を確認しているところです。」というものです。
 この程度のものなら、11日も回答を遅らせるほどのものではない。今後強硬に追及しなければならない大きな問題がいくつもあります。

1.神戸製鋼所の製品が原発構造のどこに使用されているか?
  箇所によっては材質の脆弱化の進行で一層危険を増しているのではないか。
  ピンホールの危険も考えられる。
2.そもそも放射能汚染度の高い箇所に使用されていたならば、
  補修補強、交換などが可能か?
3.放射能被曝の広がりをがん罹病のデータ調査から非常に懸念している
  私たちは、その各種集約データで、泊原発は全国の50余基の原発の
  中でも、最も「汚い原発」と疑っている。
  仮に再稼働したら、その傾向が一段と悪化するのではないかと
  深刻に考えている。

 だからまず神戸製鋼所製品の使用状況について、ごまかしのないようこれから厳しい追及をしなければならないと考えています。
 望むことは、プラントメーカー、設備メーカーについて詳しい人のご協力です。

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