[2017_10_20_02]資格なき東電柏崎刈羽再稼働容認 (その3、3回連載) 規制委員会の更田新体制も露骨な再稼働推進機関 渡辺寿子(原発いらない!ちば)(たんぽぽ舎2017年10月20日)
 
参照元
資格なき東電柏崎刈羽再稼働容認 (その3、3回連載) 規制委員会の更田新体制も露骨な再稼働推進機関 渡辺寿子(原発いらない!ちば)


7.米山新潟県知事再稼働容認せず

 米山新潟県知事は規制委が審査書案を了承しても、柏崎刈羽の再稼働は容認しない方針です。米山知事は県が独自に委員会を設けて進める検証が終わるまでは、再稼働の議論はしないと明言しています。
 新潟県の委員会が検証する3つのテーマは
イ.福島第一原発事故の原因究明
ロ.福島第一原発事故が与えた住民の健康への影響
ハ.柏崎刈羽原発で事故が起きた際の住民避難計画の実効性です。知事は検証が終わるまで少なくても3、4年かかるとしていて、その間は再稼働できないことになります。

8.このままであきらめないぞ!

 9月18日代々木公園で「さようなら原発 さようなら戦争 全国集会」が持たれました。参加者9500人、熱気にあふれた集会でした。福島刑事訴訟支援団団長佐藤和良さんは、「福島第一原発事故の責任をとった者が誰一人いない。今回の東電元幹部3人の起訴は、このままであきらめないぞと全国の人の力で勝ち取ったものである」といいました。
 10月10日被害者3800人が国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の判決で、福島地裁は、国と東電双方とも津波を予見できたのに対策を怠ったと、国と東電の責任を認定し、原告に総額5億円を支払うように命じました。この判決も被害者たちの国と東電の責任追及をあきらめない強い訴えとそれを支持する全国の人の力で勝ち取ったものです。あきらめなければ少しずつ世の中は動いていると、この判決で感じました。
 衆院選で自民党は公約として原発再稼働を進めることを謳っているのに、新潟県の自民党立候補者は世論の反発を恐れてか、柏崎刈羽の再稼動について殆ど言及していないということです。
 大阪に避難している森松明希子さん(原発賠償関西訴訟原告団代表)は自主避難者を代表し、「自分たちは憲法で保障されている平和のうちに生存する権利を保障されていません。子どもたちにこの平和のうちに生存する権利を手渡すことが、3.11後を生きる大人たちの責任です」と強く訴えました。
 沖縄の山城博治さんは、生存と生命を賭けてアベと闘う。正義に向かうのに委縮することはない。ここで委縮したらさらに大きな嵐が来る。しなやかに、ゆるやかに、したたかに、断固として闘っていきましょう」と力強く訴えました。
 鎌田慧さんも避難訓練付き工場稼働などありえない。長期、持久戦で闘おう!死ぬまでがんばらなくてはならない」と強い決意を述べました。落合恵子さんが冒頭の挨拶でいったように「あのような人たちに負けるわけにはいかない」のです。

9.後悔しない選択をしよう!

 最後に衆院選での選択について一言。希望の党は公約に2030年までに原発ゼロをめざすことを掲げていますが、一方で小池氏は「原発再稼働容認」を明言しています。
 小池氏の脱原発は信用できません。また小池氏は憲法改正(改悪)に賛成です。選択を誤らないようにしたいものです。 (了)

(原発いらない!ちばネットワークニュース2017年10月号より許可を得て転載)

KEY_WORD:FUKU1_:KASHIWA_:米山隆一:TSUNAMI_: