[2017_09_06_08]14年間点検せず 再処理工場建屋雨水流入 対象の配管誤認(東奥日報2017年9月6日)
 
 六ヶ所再処理工場の非常用電源建屋で配管が通る貫通部を設置後14年間補修せず経年劣化により雨水が流入した問題で、日本原燃は点検さえも未実施だったことが5日、原子力規制庁が公開した原燃担当者との面談録で分かった。原燃が委託した協力会社の当直員が間違えて別の配管を1日1回巡視・点検した上で、貫通部を点検済みとしていた。
 規制庁が同工場で実施中の保安検査で発覚した。面談録によると、8月に雨水800リットルが流入した貫通部には燃料油配管が通っている。当直員は冷却水配管が通る別の場所を誤って点検していたにもかかわらず、貫通部の巡視・点検の確認欄にチェックを入れていたという。
 規制庁は「燃料油配管が通っているのに、(建屋建設時の)2003年から一度も点検されていないことは重大な問題」と指摘した。
 原燃によると、点検マニュアルに誤りはないという。当直員が14年間も点検箇所を間違えていたのは、業務引き継ぎなどに誤認があった可能性もあるが、原燃報道部は取材に「現在確認中」と述べるにとどめた。
     (阿部泰起)
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