[2017_05_17_01]ウラン濃縮工場 審査合格 規制委が正式決定(東奥日報2017年5月17日)
 
 原子力規制委員会は17日午前、東京都内で開いた定例会で、日本原燃ウラン濃縮工場(六ケ所村)が新規制基準を満たしているとする「審査書」を正式決定した。原燃施設で審査合格となるのは初めて。
              (古川靖隆)

 定例会で田中俊一委員長は、各委員に審査書に対する異論がないか確認した上で「私も異議はない。委員会として決定したい」と述べた。
 規制委は4月19日の定例会でウラン濃縮工場の「審査書案」を了承。その後、経済産業相に意見聴取し、5月9日付で「異存はない」との回答を得た。審査合格が正式に決まったことで、原燃は今後耐震補強などの工事に着手し、2018年末までに新基準に適合した形で運転を始める予定。
 ウラン濃縮工場は、天然ウランにわずかしか含まれない核分裂しやすいウランの濃度を遠心分離機により核燃料に使える程度に高める国内唯一の施設。1992年に運転を開始した。
 原燃は2014年1月、同工場や再処理工場など六ヶ所村の核燃料サイクル4施設の審査を規制委に申請。原燃の新基準に対する理解不足などで審査は足踏み状態が続き、長期化した。
 事故時のリスクが比較的低いとされるウラン濃縮工場は、新基準施行に伴う経過措置として使用前検査の合格前でも18年12月まで5年間の運転が認められており、現在も操業中。
KEY_WORD:ROKKA_:ROK_URAN_: