[2017_05_03_02]放射性物質の堆積物 中電「外部漏えいなし」 浜岡原発(静岡新聞2017年5月3日)
 
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放射性物質の堆積物 中電「外部漏えいなし」 浜岡原発

 中部電力は2日、浜岡原発(御前崎市佐倉)の廃棄物減容処理装置建屋の地下2階(放射線管理区域)で同日午後2時半ごろ、放射性物質を含む粉状の堆積物が見つかったと発表した。外部への漏えいや影響はないという。
 中電によると、同建屋は放射性物質を含む可燃ごみや液体を処理する施設。巡視中の協力会社の社員が堆積物を見つけた。中電社員が確認したところ、排水ます5カ所の床面にピンク色のビーズのような樹脂の堆積物が広がっていた。放射能量を測定した結果、1平方センチメートル当たり最大141ベクレルで、法令に基づく基準値(同40ベクレル)を超えたため、原子炉施設保安規定に基づき、立ち入り制限を講じた。原因を調べた上で、処理するという。
 立ち入り制限を行ったのは2009年12月に3号機補助建屋で放射性廃液の漏えいがあった時以来。堆積物が見つかった場所は毎日巡視している。1日午後2時の段階では堆積物は確認されなかった。中電は安全協定に基づき県と、浜岡原発から半径5キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)、同31キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)の計11市町に通報した。
 中電から報告を受けた原子力規制庁の担当者は「原子力規制委員会にただちに報告する重大な事案ではない」としている。

■「市民の信頼が揺るぎかねない」 御前崎市長

 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の廃棄物減容処理装置建屋内で2日に放射性物質の漏えいが見つかったことを受け、同市の柳沢重夫市長は同日、「最近、立て続けに作業ミスやトラブルが発生している。市民の信頼が揺るぎかねない」と再発防止を求めるコメントを出した。
 柳沢市長は、4月26日に4号機の非常用ガス処理系で必要な措置が実施されていなかった事案が判明したことを指摘し「作業ミスやトラブルの原因を徹底追求してほしい」とした。
 掛川市の松井三郎市長も「原因を究明し万全な安全対策を取ってもらいたい」とのコメントを出した。

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