[2016_09_13_02]もんじゅ、廃炉も視野に検討 再稼働には数千億円の追加必要 政府内で意見対立(産経新聞2016年9月13日)
 
参照元
もんじゅ、廃炉も視野に検討 再稼働には数千億円の追加必要 政府内で意見対立

 安全上の不備が続き停止中の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)について、再稼働には数千億円の追加支出が必要なことから、政府が廃炉も視野に検討を始めたことが12日、分かった。ただ所管の文部科学省側は存続の方針を打ち出しており、政府内でも意見が分かれている。
 もんじゅをめぐっては、原子力規制委員会が昨年11月、当時の馳浩文部科学相に対し、運営主体を日本原子力研究開発機構から変更するよう勧告。別の主体が見つけられない場合は廃炉も含めた抜本的な見直しを求めた。
 文科省は原子力機構からもんじゅの運転・管理部門を切り離し、新法人に移す方向で調整。ただ「看板の掛け替え」との批判を避けるため協力を求めている電力会社やメーカーが難色を示し、新たな受け皿を明確に示していない。
 政府内ではエネルギー基本計画で核燃料サイクルの中核施設としてもんじゅを位置付けており、「維持」を示している。一方、施設の維持費だけでも年間約200億円かかることから、経済産業省などには「通常の原発の再稼働を優先すべきだ」との考えもあり、意見の集約に難航している。

KEY_WORD:MONJU_:_