[2015_03_28_02]大間原発Jパワー 考慮する活断層7つ 規制委 耐震審査本格化 出戸西方断層結論持ち越し 六ヶ所再処理工場規制委審査会合(東奥日報2015年3月28日)
 
 原子力規制委員会は27日、大間原発の新規制基準への適合性をみる会合を都内で開き、耐震関係の審査を本格的にスタートさせた。電源開発(Jパワー)は「基準地震動」(耐震設計の目安となる地震の揺れ)の策定に際して考慮する周辺の活断層を七つとしたことを説明。また同社は、一部の学識者が可能性を指摘している周辺の海底活断層について、存在しないことを次々回の審査会合をめどに立証する考えを示した。
 同日の会合でJパワーは、原発周辺の断層調査の結果概要を示し、陸域や海底にある七つの断層を考慮すると説明した。津軽半島東部を南北に走る根岸西方断層(長さ約38キロ)や大間原発の沖合にある短い断層「Fー14」(同3・4キロ)などで、規制委側は各断層の詳細な調査データなどを提出するよう求めた。
 また、下北半島西部の地形隆起に関して、Jパワーは「内陸を中心に緩やかな波状の隆起形状を呈している」とし、断層による急激な隆起を否定した。
 隆起の原因をめぐっては、学識者から「大間原発周辺に海底活断層がある可能性がある」との指摘が出ており、審査でのポイントの一つとなっている。Jパワーの伴一彦・原子力技術部部長は会合後、「海上音波探査などで調査しているが、活断層とか断層の痕跡は見いだしていない。否定する方向で説明するつもりだ」と報道陣に語った。  (藤本耕一郎)

 出戸西方断層 結論持ち越し 六ケ所再処理工場 規制委審査会合

 原子力規制委員会は27日、都内で六ヶ所再処理工場の新規制基準への適合性をみる審査会合を開いたが、工場北側にある活断層「出戸西方断層」の規模についての結論を持ち越した。
 山戸西方断層は六ヶ所村内を南北に走る断層で、南端が再処理工場から約4キロと近いため、耐震性をみる際の重要なポイントとなっている。審査会合で事業者の日本原燃はボーリング調査の結果などを示し、従来の評価以上に断層が工場側へは延びていないと説明。断層北端についても同村内の棚沢川右岸付近までだと説明し、同断層の長さは約10キロで変わらないとした。
 しかし、規制委側はボーリングのデータ等だけでは不足だとし、「地形的な観点も含めて検討してもらわないと、なかなか首肯(納得)できない」などと指摘。さらなる説明を原燃に求め審議の継続を決めた。
    (藤本耕一郎)
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