[2014_11_22_01]出戸西方断層 規制委が来月現地調査 原燃、長さの評価変えず(東奥日報2014年11月22日)
 
 日本原燃は21日、六ヶ所再処理工場の敷地近くにある活断層「出戸西方断層」について、長さ約10キロとの評価を変える必要はないとする追加調査結果を、同工場の耐震関係を見る原子力規制委員会の審査会合で報告した。これを受け規制委は12月1、2日に六ヶ所村で現地調査を行い、同断層の状況などを確かめることを明らかにした。
             (藤本耕一郎)

 新規制基準に照らした耐震性を見る際のポイントとなっている出戸西方断層は、再処理工場の北側にあり、六ヶ所村内を南北に走っている。原燃は審査会合での指摘を受け、断層の南端部がどこにあるかを確かめるため、5月から追加調査を実施。同工場から約5キロの距離にある断層南端付近に、長さ計約380メートル、幅約50メートル、最深部約15メートルの巨大な試掘溝(トレンチ)を掘り、調べていた。
 21日に開かれた会合で原燃側は、トレンチ調査や周辺のボーリング調査では出戸西方断層と同じ西傾斜・西上がりの逆断層は分布していない−などとし、「断層の南端は少なくともトレンチ付近より北であると考えられる」と報告。昨年12月に約6キロから約10キロに見直した同断層の長さを変える必要はないと主張した。
 規制委の現地調査は、石渡明委員と原子力規制庁の担当者らが行い、出戸西方断層を確認できる露頭やトレンチなどを2日間かけて見る。規制庁の担当者は「出戸西方断層は基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)を検討する上で重要な点だと思っている。特に南端部は(工場)敷地に近づく方向なので、どこで止まるかは非常に重要だ」などと語った。
 原燃は、南端部のほか同断層北端部や他の周辺断層の追加調査も行っているが、全ての調査報告がいつごろになるかは未定。
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