[2014_06_12_01]「断層評価と並行」否定 東通原発審査 規制委員長が見解(東奥日報2014年6月12日)
 
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は11日の会見で、東北電力が東通原発1号機の適合性審査を敷地内破砕帯(断層)の評価作業と並行して進めるよう求めたことについて、「(原子力規制庁が)東通の審査は、まず破砕帯の状況を確認してから−と(会見で)答えているのではないか。私もそういうふうになるのではと思う」と語り、活断層かどうかの判断が出るまでは審査に入らない方針をあらためて示した。
 田中氏は、東北電力の要望について「いろいろな思いがあって言っているのだろうが、どうするかは私たちの判断」などと言及。
 一方で、敷地内断層の評価を行う有識者会合のメンバーでもある島崎邦彦委員長代理が9月で退任することに関して、「(残リ3カ月間で)今やっている仕事を、できるだけ仕上げてほしい」との希望も述べた。
 東北電力は10日、東通原発の新規制基準への適合性審査を規制委に申請。同社の井上茂副社長が、断層の評価と並行して審査も行うよう要望していく考えを表明していた。
 敷地内断層の評価作業は、活断層の存在を指摘する有識者側と活動性を否定する東北電力との主張が対立し、長期化している。
   (藤本耕一郎)
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