[2014_06_10_03]被災の津波計が復旧 気象庁・釜石の2基 あすから観測データ活用(東奥日報2014年6月10日)
 気象庁は9日、東日本大震災の津波で被災し、観測データが送れない状態になっていた岩手県釜石市沖にある海底津波計2基が復旧したと発表した。
 11日正午から津波警報を更新する際にデータを活用するほか、7月29日正午からは、津波の観測があれば状況に応じてデータを公表する。
 津波計を設置している東大地震研究所によると、海底に固定する津波計は無事だったが、データを中継する陸上の施設が津波で流失。津波計を活用できない状況が続いていたが、中継施設を再建した。既にテストも終え、データ送信に問題ないことを確認した。
 気象庁によると、津波警報の第1報は、伝わるのが速い地震波を陸上の地震計で観測して発表している。沖合にある津波計はその後に、実際の波の動きを沿岸到達前に感知。送信されたデータは、警報の第2報以降に、予想した津波の高さ修正などに用いる。
 復旧した津波計2基は、東日本大震災発生の12分後となる2011年3月11日午後2時58分ごろ、急激な海面上昇を観測した。
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