[2013_03_12_01]田中委員長 日米の活断層年代定義の違い 答弁(予算委員会2013年3月12日)
杉本かずみ氏みんなの党が2013年3月12日の国会の予算委員会で、田中原子力規制委員長に米国の活断層の定義について、質問した。以下に国会図書館の国会会議録検索システムから得た質疑応答の内容を引用します。

○杉本委員 みんなの党の杉本かずみであります。

 早速質問に入りますが、まず初めに、今話になりました、原子力規制委員会の新ルールが七月十八日にスタートするという前段にあって、今、活断層の判断基 準が十三万年ないし十二万年から四十万年に幅を広げるという提案が原子力規制委員会からなされるように、これは一月二十九日の報道で聞いておりますが、国 際標準あるいは米国基準を考えますと、この点については百八十万年が一般的であるというお話を聞いております。
 対象期間を広げていただいたことは安心に近づくとは思いますが、この日本が何ゆえに国際基準や米国基準と離れた状況にあるのか、規制委員長の御判断の論拠を伺いたいと思います。お願いします。

○田中政府特別補佐人 お答えします。
 今御指摘のアメリカ等の活断層の定義は、三万五千年前に一度動いたもの、あるいは五十万年前以降に複数回動いているものというふうに決められています。
 アメリカの東部の方の場合には、ほとんど地震等がありませんので、二百六十万年以前の古い地層から成っているということで、そういうことを踏まえて百八十万年前ということになっています。
 一方、我が国の場合は、地震国でありまして、非常に地盤の活動が活発でありまして、大体、最終氷河期が終わった十二、三万年前以降に動いているところに ついては活断層、今回の新しい基準でも活断層です。それで、その上に、その十二、三万年前以降に動いたかどうか確認できないときには、四十万年前と今回させていただいています。
 これは、今、我が国、日本列島にかかっているストレス、応力、地盤のプレートテクトニクスの力が四十万年ぐらい前からほとんど変わっていないということですので、そういうことで、四十万年前までさかのぼればいいだろうということで、四十万年前になっています。
 国際基準ですが、IAEAの方で示しているのは、先ほど申し上げました、いわゆるアメリカの東部のようにほとんど地盤活動がないようなところについては、百万年、数百万年を考えてください、日本のように活発にこういった地盤活動のあるところは、数万年ないしは十万年というところで考えてくださいと。もう少しわかりやすく言いますと、日本は、百万年以上、二百万年も動かない地盤というのはほとんどないということを意味しているということでございます。

○杉本委員 委員長、ありがとうございました。
 最後のお言葉が極めて重たいと思っております。日本の地盤は決して古い地盤ではない、この地盤の上に我が国の原子力発電所が存在している、こういう点を 各級議員に御認識をいただきたいと思っております。また、国民の皆様にも、そういったリスクの上に我々は生活しているということを御認識いただきたいと思 います。

KEY_WORD:規制委:田中俊一委員長