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高浜と真逆「なぜ」 福岡高裁・川内差し止め棄却


 九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転差し止めを求めた住民側の抗告を退けた六日の福岡高裁宮崎支部の即時抗告審での決定。一カ月前には大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機(高浜町)の運転差し止めの仮処分決定を出したばかり。裁判官によって分かれる判断に県内からは、違和感を訴える声が上がった。

 高浜原発が立地する高浜町商工会の田中康隆会長(59)は、高裁判断を評価した一方で、「なぜ(これだけ短期間で)真逆の判断が出るのか理解できない」と指摘。「早く統一したルールを作ってほしい」と国に求めた。

 同町の野瀬豊町長は「高裁で客観的な判断がなされ、原発の継続運転を認めたことは評価したいし、今後の司法判断の指針になると感じている」とのコメントを出した。

 分かれる判断に、昨年末に高浜3、4号機の再稼働に同意した県議からも批判が上がった。同町が選挙区に含まれる田中宏典県議(自民党県政会)は「現在の制度では、今後も裁判官によって判断が分かれる状況が生じることはありうる」と見通す。その上で「国策に協力している地元としてはそれでは困る」といら立ちを見せた。
 一方、高浜3、4号機の再稼働に反対した細川かをり県議(無所属)は「決定を歓迎はしないが、事業者の説明が丁寧だったかどうかも影響したのでは」と大津地裁の判断との違いを推測。「裁判官次第というより、審尋の中で主張が尽くされたかどうかではないか」と冷静に分析した。
 (塚田真裕、平井孝明)

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