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2016年熊本・大分地震の特徴(中間的見解) 1.移動する震源 4月14日21:26前震(M6.5:最大加速度強震動観測網Kik-net益城での1580ガル): 4月16日1:25本震(M7.3:最大加速度熊本県大津町観測点で1791ガル): 震源断層→再解析で変更 日奈久断層帯北部(長さ18q) 布田川断層帯中部(長さ27q、幅12q:) 16日中には阿蘇地方から別府湾周辺(別府-万年山断層帯)や日奈久断層帯中央部でも活動。九州を横断する長さ100〜120qを超える地域で、次々に震源断層が移動。震源がどのように移動するのか、現在の知識では予測ができない。引き続き注意が必要な状態が続いている。 2.規模の大きな余震活動が頻発 震度5弱以上の地震(18回)が近年のどの地震よりも頻繁に発生している。震度7が2回。4月29日の震度5強を最後に規模の大きな揺れは今のところ収まっている。しかし、6日にも震度4の揺れが相次いで観測されている。 2−1.耐震設計上新たな課題従来の耐震設計は一回の大きな揺れを想定。 断続的に大きな揺れが襲った場合に、重要構造物がどうなるかは未検証。 2−2.2004年の中越地震を上回る大きな余震を伴う地震動が相次いでいる。 なぜ、こうした地震と地震動が発生するのか、その発生機構と地震波の伝搬と増幅過程は、その地域の特殊性ということで、十分に解明されないまま来ている。 2−3.レベル4に達する長周期地震動を記録 この要因も改めて検証が必要 3.川内核発電所を停止し、地震の挙動を見定めることが求められる 4月18日、原子力規制委員会は、川内核発電所の運転継続を認めた。「止めなければならない」という科学的根拠はない、という委員長見解。これは本末転倒。 熊本地震がこれまでの地震学では説明できない新たな問題(震源の移動や余震の大きさ)を警告している中で、九州電力(株)と原子力規制委員会は川内原子力発電所がなお安全だとする科学的根拠を明らかにしなければならない。 多くの国民、県民がいまだ不明な点の多々ある地震に対して不安に思い、とりわけ、交通インフラが壊滅的被害を受け、もし、原子力発電所で事故が起これば、計画通りの避難ができないことが明らかな中、リスクの大きい稼働中の川内核発電所を少なくとも一時停止し、地震の動向を見定めることは国民の被ばくを防ぐという視点があるなら、当然の措置である。 (図有:熊本・大分地震の震源分布と九州の地質構造) (図有:熊本地震の震源断層モデル(暫定)推本5月13日評価会合資料から) (図有:内陸及び沿岸で発生した主な地震の地震(M3.5以上)発生回数(気象庁作成)5月11日現在) 2004年中越地震も比較的規模の大きな余震の発生が特徴。しかし、中越地震において、なぜ、こうした地震が相次いだのかという地質学的特徴についての解析が不十分。 ほかの地震群と違う規模の大きな余震の発生するメカニズムの解明が急がれる。そういう特徴を有する地域がほかにもあるのかどうか (図有:九州地方での地震活動の予測について 2013年 地震調査研究推進本部資料) (図有:活断層で発生するM6.8以上の地震発生確率(今後30年) (図有:気象庁一元化処理震源分布 2002年6月から2016年2月 気象庁データをもとに、柏崎刈羽原発活断層研究グループ神蔵勝明氏作成) (図有:3.1.4 検討用地震の選定) (図有:熊本地震の加速度と川内原発の基準地震動 若さネットニュース160号) (図有:長周期地震動レベル4の熊本地震と川内原発) 気象庁 長周期地震動に関する観測情報(試行) 2016年04月16日01時25分ころ地震がありました。震源地は、熊本県熊本地方(北緯32.8度、東経130.8度)で、震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は7.1と推定されます。 【長周期地震動階級1以上が観測された地域】 長周期地震動階級4 熊本県阿蘇 熊本県熊本 長周期地震動階級3 福岡県筑後 大分県中部 大分県西部 熊本地震の長周期地震動は、川内原発の評価基準を超えていた!! OSHIDORI Mako&KenPortal / おしどりポータルサイト http://oshidori-makoken.com/?p=2199 日時 観測地点 絶対速度応答スペクトル(cm/s)(カイン) 15日:0:03 宇城市松橋町 108.8529 16日:1:25 宇城市松橋町 211.7008 16日:1:25 南阿蘇村中松 150.3663 16日:1:25 熊本市西区春日 139.7024 |
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