[2020_03_24_02]山下俊一のウソ発言の結果、多くの市民(特に子供)が避難せずに被曝し一生取り返しのつかない健康被害 原告弁護団は山下俊一のウソ発言6点を問い詰める 3/4子ども脱被ばく裁判第26回期日傍聴報告 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)(たんぽぽ舎2020年3月24日)
 
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山下俊一のウソ発言の結果、多くの市民(特に子供)が避難せずに被曝し一生取り返しのつかない健康被害 原告弁護団は山下俊一のウソ発言6点を問い詰める 3/4子ども脱被ばく裁判第26回期日傍聴報告 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)

 原告弁護団は井戸さんを先頭に、田辺さん、崔さん、古川さん、柳原さん、光前さんがこれまでの入念な準備を生かして、逃れられないように問い詰めました。

*ウソ発言その1“放射能はニコニコ笑っている人には来ないでくよくよしている人に来る”
 …安心してもらうためのユーモアだったそうです。

*ウソ発言その2“被曝量1年間で100ミリシーベルト以下ならば、がんのリスクは無い“
 …「積算被ばく量が100ミリシーベルト以下の健康被害の証明はされていない」としても、通算すればすぐに100ミリシーベルトを超えるではないか、この発言は毎年100ミリシーベルトに達しなければ、問題ないと理解されているが、どう思うか、という尋問に対し、
「そう理解されたかもしれない」と認めた。

*ウソ発言その3“福島市、郡山市などで、空間線量が毎時10-20マイクロシーベルトだった時に、100マイクロシーベルト以下は心配ありません、マスクはいりません、子どもを外で遊ばせて問題ありません。洗濯物も外に干して問題ありません。”
 …間違いだったとすぐ認めました。意図的ではなく、うっかり間違ったそうです。
 1か月後に外部から指摘されて、訂正した。県のホームページでも訂正した。
 しかし、県のホームページでは翌日の日付(3月22日)で訂正したことになっていたそうです。

*ウソ発言その4“空間線量1ミリシーベルトの場合、1個の遺伝子を傷つけます”
 …実際は細胞一つ当たり1個の遺伝子を傷つけるのであり、人間の体には37兆個の細胞があるので、37兆個の遺伝子が傷つく、つまり37兆分の1の過小評価ではないか“その通りです”と認めた。

*ウソ発言その5“水道水にヨウ素は入るが、短期間で減少する。セシウムはフィルターで除去されるから、入らない。”
 …厚労省のデータでも「セシウム200ベクレル/リットル超えた場合は危険だから飲むな」などと言っているではないか、という尋問に対し間違いを認めた。
“県民に間違ったこと言ったことになる”と認めた。

*ウソ発言その6“3月15日雪の日、線量計がガーガー鳴って計測不可能だった日、県知事室で県民の安定ヨウ素剤服用は必要ないと、職員の質問に答えて言った”…“覚えていない、記憶にない”と答えた。
 「チェルノブイリ原発事故と甲状腺がんの因果関係をIAEAも認めた。1986年事故以降に生まれた子供は以前に生まれた子供に比べて、甲状腺がん罹患率が大幅に減少したからだ。なぜ同じ疫学調査を福島でやらないのか」
 という尋問に対し、“疫学調査に耐えうるデータがない”とか、“福島の場合はスクリーニング効果という結論が出ている”とか、“100ミリシーベルト以上の被爆をした人が少ない”とか、“放射線の健康影響は難しい”とか、いろいろとごまかしていました。

 報告集会での、原告さんたちの感想は、
 「山下は意図的にだました。本当に騙された。」
 「親たちがだまされた。山下の話を信じた母親と喧嘩した。本当に悔しい。避難したかったのにできなかった人が多い、避難して苦労した人も多い」「義母が山下俊一の講演を聞いた。心配いらない、本当に危ないならば国が動くはずと言われて何もできなかった。いまはまだ子供たちは元気だが、将来が心配だ」
 「まだ不明な時に出まかせ言ったのは許せない、良心的な科学者はいないのかと思う」などでした。
 山下俊一は“安全でなくても安心を与える”役割を見事に果たしたわけです。
 彼に命じたのは国です。国は国際原子力マフィア(IAEAが中心)の核兵器維持のための核の平和利用方針に忠実に従ったものと思います。
 「上の命令に従っただけ」とナチス裁判で答えたアイヒマンに似ています。

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