[2020_03_27_01]福島原発「デブリ」取り出し 「2号機の次は3号機目指す」 東電が新計画発表(毎日新聞2020年3月27日)
 
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福島原発「デブリ」取り出し 「2号機の次は3号機目指す」 東電が新計画発表

 東京電力は27日、政府が2019年末に改定した福島第1原発の廃炉工程表に基づく新たな計画「廃炉中長期実行プラン2020」を発表した。核燃料などが溶け落ちた「燃料デブリ」は21年に2号機から取り出すことになっているが、計画ではその次に3号機を目指すことが盛り込まれた。
 東電によると、1号機の1時間当たりの放射線量は約600ミリシーベルトなのに対し、3号機は約10ミリシーベルトと低くなっている。3号機はロボットを使った燃料デブリの調査も進んでいることもあり、3号機での取り出しを先行することにした。取り出しの開始時期は記者会見で31年を目標と説明したものの、今回の計画には明記しなかった。
 記者会見した福島第1廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者は「1号機は放射線量の低減が非常に大きな課題で時間がかかる。3号機の知見を1号機に生かす」と話した。
 今回の計画によると、2号機からの燃料デブリの取り出し作業と並行し、1、3号機の作業現場で、2号機より高い放射線量を低減させたり、がれきを撤去したりする。さらに、1〜6号機の使用済み核燃料プール内から燃料計4741体の搬出が完了する時期を31年としていることなどから、この年を「一つの区切り」とした。【荒木涼子、斎藤有香】

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