【記事18228】柏崎原発敷地内 断層地下探査を開始 火災の変圧器搬出 「中越沖」揺れ電力会社検証 全原発で最大想定突破(新潟日報2007年9月21日)
 

※以下は上記本文中から重要と思われるヶ所を抜粋し、テキスト化したものである

 七月に起きた中越沖地震の際の東京電力柏崎刈羽原発の揺れは、全国のすべての原発と一部の原子力施設で設計時に想定した最大の地震による揺れ(基準地震動)を上回ったことが二十日、各電力会社などの国への報告で分かった。
 各社は「設計には余裕を持たせており、想定を超えても安全上重要な機器が壊れて機能が損なわれる恐れはない」と強調。経済産業省原子力安全・保安院も「安全性を示す結果だ。昨年改定された国の耐震指針に基づいて進めている耐震性再検討をしっかりやってほしい」としている。
 しかし、「これ以上は起き得ない」としていた基準地震動を実際の地震の揺れが超えたことで、設計時の想定の妥当性や信頼性があらためて問われる。耐震性再検討にも影響がありそうだ。
 各社は「柏崎刈羽とは地盤や構造が異なり、同様に揺れるかは不明」とし、補強が必要かどうかは耐震性再検討の中で判断したいとしている。
 検証対象は、柏崎刈羽を除く全原発四十八基と、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場と高レベル放射性廃棄物の貯蔵施設(青森県)、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県)。柏崎刈羽1、4号機で得られた揺れのデータを各施設の基準地震動と比較した結果、程度は違うが、いずれも想定を超えた。
 原発の機器や建物ではそれぞれ、影響を受ける揺れの周期(固有周期)が決まっており、安全上重要な機器、建物ごとに固有周期を比較した結果、東電福島第一1号機の原子炉圧力容器で約一・五倍、同福島第二4号機の残留熱除去系設備の基礎分では約四倍に達していた。

KEY_WORD:東京電力:中越沖地震:柏崎刈羽原発:耐震安全性評価:原発耐震設計審査指針の改定:「長岡平野西緑断層帯帝」:起震車:基準地稟動:経済産業省原子力安全・保安院:日本原燃の使用済み核燃料再処理工場:高レベル放射性廃棄物の貯蔵施設:日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉もんじゅ:固有周期:東電福島第1原発1号機の圧力容器:残留熱除去系設備:CHUETSUOKI: