【記事18618】揺らぐ安全神話 柏崎刈羽原発 断層からの異議 1号機訴訟30年 「お墨付き与えたのか」 判決下した裁判長自問 柏崎刈羽原発1号機訴訟(新潟日報2008年4月26日)
 

※以下は上記本文中から重要と思われるヶ所を抜粋し、テキスト化したものである

 一方、一審で裁判長だった太田幸夫は振り返りながら自問する。「判決は(国の安全審査などの)行政判断にお墨付きを与えたことになるのだろうか。私の中で整理がつかない」
 今春から駿河台大学(埼玉県)で法学部教授を務める太田。やはり取材には難色を示し、「あくまで一般論」とした上での述懐だ。
 太田は一審で計三冊、一千百五十ページにも及ぷ判決文を書いた。十五年にわたる膨大な裁判記録を基に、耐震設計で考慮すべき活断層はどこか、長さの評価に誤りはないか。数多くの争点について見解を論じた。しかし、争点には海底断層は入っていなかった。
 提訴当時は海底断層の研究が進んでいなかったという事情もある。
 中越沖地震に話題が及ぶと太田は言いづらそうに、こう漏らした。「裁判官は神様ではない。判決の後に起きることは分からない」

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