[1997_09_17_01]内部告発まで10年余放置 原発工事虚偽報告 「ほかの個所でも・・・」 自治体の不安尽きず 日立「真のデータない」 「運転続ける」 東電・日本原電(朝日新聞1997年9月17日) |
原子力発電所の工事で、温度記録の差し替えが発覚した。10年以上も前の敦賀原発の工事から、最近では今年7月の柏崎刈羽原発まで、計18基に及ぶ不正が発覚したきっかけは、一通の内部告発文書だった。(中略)
原発の配管溶接後の熱処理データ差し替え問題で、東京電力の大木直久・原子力管理部副部長は16日夕、記者会見し、「原発の品質管理に相入れないもので、誠に残念だ」と述べた。しかし、「通常点検で安全確認ができている」などとし、原発を緊急に止めて検査する考えがないことを強調した。(中略) 茨城県東海村の日本原子力発電(原電)東海事務所は16日、同県庁で記者会見し、「(データ差し替えのあった二基の原発は)当面運転は続ける。来年の定期検査で、虚偽の報告があったとされる溶接部の硬さの測定や、金属組成の調査を行う」と発表した。 原電によると、データが差し替えられた18基のうち原電の原発は東海第二発電所(茨城県、出力110万キロワット、運転開始1978年)と敦賀発電所1号機(福井県、出力35万7千キロワット、運転開始70年)の2基。 |