[2020_06_28_02]【風評の深層・処理水の行方】処理水放出...リスクのしかかる漁師(福島民友2020年6月28日)
 
参照元
【風評の深層・処理水の行方】処理水放出...リスクのしかかる漁師

 「何をやっても漁業者が悪者になる。俺らからどうしろとは言えない」
 東京電力福島第1原発で日々発生し、地上タンクにため込まれる一方の放射性物質トリチウムを含んだ処理水。その処分方針を決めるための議論を巡り、いわき市漁協副組合長の馬目祐市さん(57)は、複雑な心境を語る。
 処理水の処分方法や風評対策などを検討していた政府の小委員会が2月、海洋と大気への放出を「現実的な選択肢」とする報告書を公表した。その後、政府は関係団体からの意見聴取会合を開催。新型コロナウイルスの感染が拡大する状況下でも、テレビ会議システムを使うなどして進み、一部で「スケジュールありき」と勘繰る声も聞かれた。
 漁業者はこれまで、福島第1原発の汚染水対策として計画された地下水バイパスやサブドレン計画などの実施を容認してきた。しかし、今回の処理水について、馬目さんは「全く別物」と捉えている。
KEY_WORD:汚染水_:FUKU1_:汚染水タンク_: