戻る ●2023年6月5日 原発港湾で高濃度(基準値の180倍)クロソイ 戻る
 
※文中の赤色下線は当会(地震がよくわかる会)の加筆です。

東京電力 2023/07/27
 

○印象的な文・発言のアイコン
( 共同通信 2023/06/05 )

○記事一覧

( 1 ) 共同通信 2023/06/05 原発港湾で高濃度クロソイ 東電、移動防止の網設置
 東京電力は5日、福島第1原発の港湾内で5月に捕獲したクロソイから、国の食品衛生法が定める基準値(1キログラム当たり100ベクレル)の180倍となる1万8千ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。魚が港湾外に出るのを防ぐ網を複数設置するなど対策を取っているとしている。
 クロソイは大きさ30.5センチ、重さ384グラム。捕獲したのは1〜4号機海側の防波堤で囲まれた場所で、放射性物質の濃度が比較的高い排水が流れ込んでいる。今年4月にも同じ場所で捕獲したアイナメから1200ベクレルのセシウムが検出されていた。

( 2 ) マカオ新聞 2023/06/18 在香港日本国総領事館「港湾内で高いセシウム濃度の魚」とHP掲載
( 3 ) おしどり 2023/07/15 現在進行形の福島県沖の魚のセシウム汚染を東電も国も解決できず
 ・6/5に港湾内のクロソイ18,000Bq/kgのものが検出された。
 ・ここ数年、港湾内でも、福島県沖でも、セシウム汚染された魚が増えている。
 ・「ALPS処理水」海洋投棄の前に、この現在進行形の魚のセシウム汚染を解決すべきではないだろうか
 当該のクロソイの耳石を確認したところ、4歳のクロソイだったという追加情報が得られた。
 筆者はこのクロソイの速報には驚いた。10の4乗レベル、数万レベルだったからだ。いままでの速報は10の2乗レベル、数百レベルだった。いきなり2桁も高いものが出たのだ。
 速報レベルだったはずの数百レベルは、いつのまにか通常の値に
 しかし最近になって、10の2乗、数百レベルの魚は、港湾内で、いつのまにか多数出てくるようになってしまった。
 以前のように、10の2乗レベルの魚を速報で出していたら、常に速報を出さないといけないくらい、10の2乗レベルは日常になってしまっているのだ。それについて、東京電力は「港湾内の魚の採取量を増やしたから」と説明する。
 なぜ港湾内の魚の採取量を増やしたのか。
 数年前から、福島第一港湾内ではなく港湾外、福島県沖で、基準値を超えた魚が複数、見つかっているからである。それらは港湾内から逃げ出したものと評価されており、そのため、東京電力は港湾内の魚の採取量を増やしたのだ。
 また、東京電力は、港湾内の海底土の汚染度が高いため、港湾内に生息する魚が汚染される、と説明する。しかし、今でも、海に告示濃度限度を超えた汚染水は流れている様々な実績がある。2021/3に、物揚げ場排水路の警報が鳴り、高濃度の放射性物質が港湾に流出した。廃棄物を保管していたコンテナが腐食し、放射性物質を高濃度に含むゲル状の廃棄物が排水路を伝って港湾に流れたのだ。
 そして、汚染された地下水が港湾内外の海に直接流れ込むルートがあるのでは、と指摘する研究者もいる。
 また、排水路のうち、K排水路は、降雨のたびに、告示濃度を超えた「雨水」を港湾に流し続けている。
 ちなみに、K排水路から、汚染水が海に流れていることについて、東京電力に認めさせたのは筆者である。福島第一作業員の方から情報提供があり、K排水路から告示濃度を超えたもの汚染水を海に流しているが、「雨水」扱いにしており、測定しているのに、その値を公表していない、とリークがあった。
 港湾内の魚のセシウム汚染、港湾外の魚のセシウム汚染は、ここ数年になぜか増加している。しかし、その原因は解明されておらず、対策も不十分である。「ALPS処理水」海洋投棄の前に、ここ数年続いている魚のセシウム汚染を解明し、対策を取るべきではないだろうか?それも出来ずして、「ALPS処理水」をコントロールしながら海洋投棄することは、国や東京電力の能力的に可能なのだろうか?

( 4 ) 静岡新聞 2023/08/22 復興へ適切な判断―与党 地元理解得ていない―野党
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