戻る ●2014年3月25日 福島県漁連 国・東電の「地下水バイパス」計画の実施を容認 戻る
 
※文中の赤色下線は当会(地震がよくわかる会)の加筆です。

東京電力HP「建屋近傍の井戸(サブドレン)俯瞰図 」
 

○印象的な文・発言のアイコン
( デーリー東北 2014/04/07 )

○記事一覧

( 1 ) 東奥日報 2014/03/26 地下水バイパス 消費者不安どう払拭 国・東電 説明責任重く
 東京電力福島第1原発事故による汚染水を減らすため、地下水をくみ上げ海に放出する「地下水バイパス」計画の実施を福島県漁業協同組合連合会(県漁連)が容認した。東電は実施時季の検討に入るが、魚を食べる消費者の不安を払拭(ふっしょく)できるかが最大の課題となる。隣接する宮城、茨城の漁業への影響も避けられず、国の責任はますます重くなる。

( 2 ) 毎日新聞 2014/03/27 原発地下水放出 対策本番はこれからだ
 東京電力福島第1原発事故の汚染水対策で、原子炉建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に流す「地下水バイパス」計画を福島県漁連が容認した。
 福島第1原発の敷地では、山側から海側に1日1000トンの地下水が流れている。このうち400トンが建屋内に流入し、溶融した核燃料に触れて汚染水となっている。
 計画では建屋流入前の地下水を12本の井戸でくみ上げる。タンクに一時保管し、放射性物質濃度が目標値を下回ることを確認後に海に流す。

( 3 ) デリ東北 2014/04/07 全漁連も原発地下水放出を容認 経産相、東電社長に表明
 東京電力福島第1原発の汚染水対策「地下水バイパス」計画について、全国漁業協同組合連合会全漁連の岸宏会長は7日、茂木敏充経済産業相と広瀬直己東電社長に相次ぎ面会し「苦渋の決断だが、バイパス導入を容認する判断をした」などと述べ、計画受け入れを表明した。

( 4 ) 東奥日報 2014/04/08 汚染水対策「地下水バイパス」 全漁連も導入容認
( 5 ) 東奥日報 2014/04/10 地下水くみ上げ開始 福島原発の敷地内 分析後に海洋放出
 東京電力は9日、福島第1原発敷地内で地下水をくみ上げ、汚染されていないことを確認後に海洋に放出する「地下水バイパス」計画で、専用井戸でのくみ上げを午前10時半ごろ開始したと発表した。

( 6 ) 東奥日報 2014/04/11 地下水からトリチウム 東電、井戸運用の説明混乱
 地下水放出で東電と国はトリチウム濃度を法令基準(1リットル当たり6万ベクレル)の40分の1の1500ベクレルと厳しい基準を新たに設定し、福島県の漁業の了解を得た経緯がある。
 東電福島本社広報部は10日夜の記者会見で「仮に今後1500ベクレルを超えた場合は、その井戸でのくみ上げを停止する。」と説明した。だが、会見中に東電本店から連絡が入り「傾向を監視するため、くみ上げを継続する」と正反対の内容に訂正した。
 これに対し、報道各社から質問が相次ぎ、結局「方針は決まっていない。検討している段階」と再訂正した。

( 7 ) 毎日新聞 2014/04/17 井戸の水が基準超え…地下水バイパスで初
 東京電力福島第1原発で汚染前の地下水を海に放出する「地下水バイパス」計画で、東電は17日、地下水をくみ上げる井戸12本のうち1本から放出基準1リットル当たり1500ベクレル未満を上回る放射性トリチウム同1600ベクレルが検出されたと発表した。基準は東電と国が独自に定めており、基準超えは初めて。

( 8 ) 東京新聞 2014/04/18 トリチウム基準値超1600ベクレル 「地下水」井戸の1本
( 9 ) 東奥日報 2014/05/15 地下水目標値未満 21日にも海洋放出
 経済産業省資源エネルギー庁は14日、東京電力福島第1原発の地下水バイパス稼働に備え、日本原子力研究開発機構など第三者機関や東電が分析した地下水の放射性物質濃度が、海洋放出のための運用目標値を下回ったと発表した。東電は早ければ21日にも海洋放出を始める見通しになった。

( 10 ) 東奥日報 2014/05/21 タンク内の地下水、今日海へ
( 11 ) 毎日新聞 2014/05/21 地下水を海に初放出 汚染前の560トン
 東京電力福島第1原発で原子炉建屋で汚染される前の地下水を海に流す「地下水バイパス」計画で、東電は21日午前10時25分、事前にくみ上げておいた地下水約560トンを初めて海に放出する作業を始めた。放出作業は約2時間20分で終わった。

( 12 ) 東奥日報 2014/05/27 きょう2度目の地下水海洋放出
 東京電力は26日、福島第1原発の汚染水対策として、原子炉建屋などに流れ込む前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス計画」で、27日に2度目の海洋放出を実施すると発表した。

( 13 ) 東奥日報 2014/05/28 地下水バイパスで基準超トリチウム
 東京電力は27日、福島第1原発で建屋に流入する前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス計画」で、12本あるくみ上げ用井戸のうち1本の水から東電が定めた基準(1リットル当たり1500ベクレル)を超える1700ベクレルのトリチウムを検出したと発表した。
 くみ上げ井戸でこれまで最高値だった1600ベクレルを上回った。

( 14 ) 東奥日報 2014/10/12 福島原発の浄化地下水放出 漁業者反発 めど立たず
 東電によると、浄化設備は計62種類の放射性物質を除去できる。試験は、半減期の比較的長い47種を詳しく分析。セシウム134が浄化前のlリットル当たり59ベクレルから検出限界値未満に、セシウム137は190ベクレルから0.07ベクレルに、ストロンチウム90も15ベクレルから検出限界値未満に低減した。
 また地下水バイパスと異なり、建屋周辺で汚染された水が対象のサブドレン計画に関し、漁業者の不安を取り除くのは容易ではない。
 漁業者らは今回の放出を認めると、タンクにためている高濃度汚染水を浄化した後の水の放出も追認せざるを得なくなる可能性があり「深刻な風評被害を招く」と警戒を強めている。

( 15 ) Imidas 2016/03/31 地下水バイパス/サブドレン_小出裕章
 福島第一原子力発電所の敷地は、もともとは海抜30m程度の高台であった。しかし、海水を冷却水として引くために高台を削って海抜数mの高さの場所に、原子炉建屋、タービン建屋を建設し、海水くみ上げポンプも設置した。掘り下げた建屋周辺には地下水が流入してくるため、原子炉建屋、タービン建屋の周辺にはサブドレンと呼ばれる井戸を掘り、通常運転時にも地下水をくみ上げて海に流していた。

( 16 ) 福島民友 2019/11/15 放射性物質濃度資料に192カ所ミス 東電、トリチウム濃度など
 東京電力は14日、福島第1原発敷地内にある地下水バイパス用の井戸内の放射性物質濃度を公開している資料で、トリチウム濃度など192カ所のデータが誤っていたと発表した。東電は井戸内の水をくみ上げて排水しているが、トリチウム濃度の排水基準を下回ることを確認しており、環境への影響はないとしている。
 誤記があったのは昨年12月13日〜今月8日のうち19日分のデータ。過去分のデータを更新する際、コピーして貼り付ける作業の手順を間違ったことが原因としている。

( 17 ) 共同通信 2020/04/21 処理水 放出絶対ダメ 国内外の320市民団体が声明
( 18 ) 福島民友 2020/06/28 処理水放出...リスクのしかかる漁師
( 19 ) 毎日新聞 2020/10/09 汚染処理水「海洋放出で風評被害必至」全漁連会長ら国に反対意見
( 20 ) たんぽぽ 2020/10/24 汚染水を海に流すな!院内ヒアリング集会 環境省も外務省もしっかりして!
( 21 ) 福島民報 2020/10/28 地下水累計100万トン放出 処理水には抵抗感
( 22 ) 原子委会 2021/04/11 ALPS処理汚染水 海洋放出問題についての緊急声明
( 23 ) FoEJapan 2021/04/13 声明:処理汚染水の海洋放出決定に抗議する
( 24 ) BLOGOS 2021/04/17 【汚染水放出に対する声明】 山本太郎
( 25 ) 女性自身 2021/04/22 海洋放出 菅首相の決定は「軽率」と大学教授語る
( 26 ) たんぽぽ 2021/12/24 福島第一原発事故による汚染水対策は破綻状態にある_山崎久隆
 意見募集を行ったのですが、「報告書」の前提となっているのは汚染水を海水で薄めて海洋に放出するというものですから、その是否を問うものならば意義はあると思いますが、環境影響評価の部分にだけ意見を求める形式になっていて、これは納得できません。
 また、汚染水を「ALPS処理水」というのならばまだしも、文中では「安全な水」などと表記しており、あらかじめ大きくバイアスをかけています。
 「安全な水」を海に流しても安全であることには間違いないでしょう。
 このような立場で書かれた文書が、評価報告書という名で公開されていることに驚きを禁じ得ません。
 東電の姿勢は、いまさらながらに恐ろしいと感じました。
 ◎ 残念ながら、汚染水対策は破綻状態にある。
 「重層的な対策」などは機能しておらず、実質的にはサブドレン井戸をくみ上げて毎日海洋放出することで建屋侵入量を減らしているに過ぎない。
 つまり「サブドレン一点の効果」であり、残りの対策はサブドレンまでの地下水を抑制しているに過ぎない。サブドレンが機能していた時代、つまり2011年3月11日以前は、建屋最下部以下まで地下水位を下げていたのだから、今もそれは可能である。
 凍土壁や地下水バイパスがなくても地下水量はコントロールできるはずである。

( 27 ) 日弁連 2022/01/20 汚染水等の処理について海洋への放出に反対する意見書
( 28 ) FoE_JAPAN 2023/08/21 【Q&A】ALPS処理汚染水 押さえておきたい 14 のポイント
 Q: 「処理水」? 「汚染水」?
 Q: 何が含まれている?
 Q: 東電はすべてのタンクについて放射性物質を測っている?
 Q: トリチウムって何?
 Q: トリチウムは安全?
 Q: トリチウムは世界中の原発から排出されているから問題ないのでは?
 Q: トリチウム濃度を排出濃度基準の『40分の1』に希釈する?
 Q: 海に流すしかないのでは?
 Q: 「大型タンク貯蔵案」と「モルタル固化案」は検討された?
 Q: 敷地は本当に足りないの?
 Q: 「関係者の理解」って何? 「関係者の理解」は得られるの?
 Q: 福島県内の自治体の意見は? 近隣県は?
 Q: 公聴会は開かれたの?
 Q: 汚染水を増やさない対策は?
 Q: IAEA(国際原子力機関)の「お墨付き」をどう考える?

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