[2022_12_18_04]魚のトリチウム分析 不備 福島第1原発 濃度 実際より高く検出(東奥日報2022年12月18日)
 
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 東京電力は、福島第1原発の処理水海洋放出に伴う放射性物質の監視を巡り、魚に含まれる放射性物質トリチウムの濃度分析に不備があったと明らかにした。実際より高い値が検出された。第1原発の敷地内で分析しているため「空気中のトリチウムの混入が原因である可能性もある」と説明、見直しを進めている。
 東電は5月以降、第1原発周辺の海で捕獲した魚を分析した。東電と委託先が計10カ所を担当。魚のトりチウム濃度は海水より高く、以前から分析している九州環境管理協会(九環協)の1カ所の結果と異なる傾向だった。
 九環協の分析方法と比較すると、東電と委託先は不純物の除去に使う試薬の量が少ないなどの違いがあった。九環協と同じ方法に変更すると、委託先の分析値は九環協と同様になった。
 だが東電分は分析方活を変更しても改善しなかった。分析場所を、トリチウムの混入が少ないと考えられる区域に変更するなど検討を続ける。
 東電は来年春ごろにトリチウムを含む処理水の海洋放出開始を目指しており、魚への影響がないかどうかを把握するため、放出前の比較用データを集めている。
KEY_WORD:汚染水_:FUKU1_:九州環境管理協会(九環協)_: