[2021_04_06_01]菅首相、全漁連会長と面会で調整 福島第1の汚染処理水巡り(毎日新聞2021年4月6日)
 
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菅首相、全漁連会長と面会で調整 福島第1の汚染処理水巡り

 東京電力福島第1原発のタンクにたまり続ける汚染処理水に関し、菅義偉首相が7日に全国漁業協同組合連合会の岸宏会長と面会する方向で調整していることが、政府関係者への取材で判明した。処理水の処分について全漁連側の理解が得られれば、政府は近く廃炉・汚染水対策の関係閣僚会議を開き、海洋放出を決定する方針だ。
 菅首相は6日夜、BS日テレの番組に出演し、満水に近づいている処理水の処分について「先送りを続けるのは避けるべきだ」と指摘。政府が検討する海洋放出に向け、岸会長との会談を調整していると明かし、「意見交換が極めて大事だ。(処分の)検討を進める上で意見交換する」と述べた。政府はタンクの容量が満水になる時期を「22年秋以降」としている。
 処理水の処分を巡っては、有識者による政府の小委員会が2020年2月、海洋放出を強調する報告書をまとめた。これを受け、政府は同年4〜10月、地元の関係団体などと会合を開き、意見を聞いてきた。こうした手続きを経て、10月に処分方法を決定するための関係閣僚会議を開く方向で検討していたが、地元の漁業関係者らが反発したこともあり、会議の開催を先送りしていた。
 福島第1原発の敷地内には現在、約1000基のタンクが設置され、約125万立方メートルの処理水が保管されている。海洋放出をする場合は数年後になる。【川口峻】
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