[2015_11_26_02]福島第1海側遮水壁 地下水圧で20センチ傾く(東奥日報2015年11月26日)
 
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 東京電力福島第1原発の護岸から汚染地下水が染み出るのを防ぐ「海側遮水壁」が地下水圧の影響で全体的に傾斜していることが26日分かった。傾斜は海側に最大20センチ。東電は傾きを抑えるため、遮水壁の周囲に鋼材を補強する対策を進めている。
 傾斜は遮水壁建設中の昨年1月ごろから発生。東電は「遮水壁の性能に影響はない」として、25日に福島県郡山市で開かれた廃炉・汚染水対策に対する現地調査会議で説明するまで状況を公表していなかった。
 傾きの影響で周辺の敷地の舗装に計約500メートルのひび割れ(最大幅1センチ)が発生しており、東電は雨水が流入して地下水位がさらに上昇するのを防ぐため、樹脂を吹き付けてひび割れをふさぐ応急対策も進めている。
 海側遮水壁は第1原発の汚染水対策の一つで、長さ約30メートルの鋼管を総延長780メートルにわたって護岸沿いに打ち込んだ構造。10月26日に全体が完成した。
KEY_WORD:FUKU1_:東京電力福島第一原発:廃炉・汚染水対策に関する現地調整会議:汚染水: