[2021_07_29_06]女川原子力発電所第2号機 高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策の概要について(東北電力2021年7月29日)
 
参照元
女川原子力発電所第2号機 高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策の概要について

 04:00
(前略)

1.はじめに

 第876回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(2020年7月14日)*1 において示した主な説明事項のうち『新たな規制要求(バックフィット)への対応事項』の『安全系電源盤に対する高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策』について説明する。

 注記 *1 第876回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(2020年7月14日)においては女川2号機の工事計画認可申請(補正)の概要を説明しており,工事計画認可申請(補正)の状況や主な説明事項を説明している。

(中略)

2.高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策に係る技術基準規則の改正内容と対応方針

 平成29年(2017年)8月8日に「実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則」(以下「技術基準規則」という。)及びその解釈が改正され,高エネルギーアーク損傷による電気盤の損傷の拡大防止(以下「HEAF対策」という。)が要求された(表1参照)。

 今回の工認申請において,技術基準規則等に適合するよう,高エネルギーアーク損傷(以下「HEAF」という。)対策が必要な電気盤(D/Gに接続される電気盤を含む。)について,短絡により発生するアークエネルギーが,アーク火災発生防止のしきい値以下になるように,アーク放電の遮断時間を設計する。

(中略)

3.高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策の概要

 3.1 アーク火災発生のメカニズム

 電気盤において,短絡によりアーク放電が発生すると,高温ガスが発生し,急激な圧力・温度上昇を伴うエネルギーの放出が発生する(HEAFの発生)。
 高温ガスはアーク放電の発生箇所に滞留し,高温ガスから可燃物にエネルギーが伝播する。
 可燃物に,あるしきい値以上のエネルギーが印加されるとアーク火災が発生する。
 アーク火災の発生を防止するため,アーク放電によるエネルギーが,あるしきい値を超えないようにアーク放電の遮断時間を適切に設計することによリHEAF対策を実施する。


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