[2022_04_21_03]当社の特別高圧以上の一部の変圧器における不適切行為に関する件(三菱電機2022年4月21日) |
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04:00 2022年4月21日 各 位 会 社 名 三 菱 電 機 株 式 会 社 代 表 者 名 執 行 役 社 長 漆 間 啓 (コード番号 6503 東証プライム市場) 問合せ先 広報部長 山崎 江津子 (TEL 03−3218−2111) 当社の特別高圧以上の一部の変圧器における不適切行為に関する件 三菱電機株式会社は、当社の系統変電システム製作所 赤穂工場(兵庫県赤穂市)が製造する特別高圧以上の一部の変圧器※1 において、お客様から要求を受けていた規格※2 に準拠した受入試験※3 の一部を規格と異なる要領で実施し、試験成績書へ不適切な記載を行っていたこと、および一部の製品で社内基準等と異なる設計を行っていたこと(以下、これらの行為を総称して「本件不適切行為」といいます)が、当社が 2021年7月2日に設置した調査委員会(委員長:西村あさひ法律事務所 木目田 裕)の調査の過程で 2022年4月1日に判明したので、お知らせします。 社会インフラで広く使用される製品に関して、お客様や関係者、社会の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけすることを深くお詫び申し上げます。 当社は本件不適切行為の判明後、直ちに当該製品の出荷を停止しました。現在、規格に準拠した設計品でかつ全試験項目を適正に実施した製品のみを出荷しております。また、本件不適切行為の対象製品が納入されているお客様に対して説明を開始したところです。なお、現時点において今回の本件不適切行為を原因とするお客様からのご指摘は受けておりませんが、お客様と相談の上で特別点検等を実施いたします。 本件不適切行為の真因等は調査委員会による調査が継続中であり、万一、新たに重大な不適切行為が判明した場合は、速やかに公表いたします。当社は、調査委員会による調査の早期完了に向けて協力するとともに、調査結果がまとまり次第、その原因、再発防止策を公表いたします。 なお、本件による 2021年度の連結業績予想の修正は現時点ではありませんが、今後、お客様への対応や再発防止策の展開などに真摯に取り組む中で影響が見込まれる場合には、速やかに公表いたします。 ※1 発電所、変電所などで用いられる交流電力の電圧を変換する電力機器 ※2 JEC 規格: 一般社団法人電気学会の電気規格調査会(Japanese Electrotechnical Committee)が定める規格 IEC 規格: 国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)が定める規格 IEEE 規格: 米国電気・情報工学分野の学術研究団体(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が定める規格 ※3 その形式の製品が、規格を満足することを検証する形式試験の合格品と同等の性能を有することを確認する出荷前試験 対象製品の概要 特別高圧以上の変圧器 対象台数:1982年〜2022年3月出荷分 計 8,363 台 (国内向け 6,035 台 海外向け 2,328 台、試験記録が現存し調査を行った台数) うち以下 1.〜 4.の不適切行為に該当する台数:3,384 台(国内向け 1,589 台 海外向け 1,795 台) 不適切行為の概要(2022年4月21日時点) 1. 耐電圧試験(雷インパルス、交流)において、JEC 規格、IEC 規格もしくは IEEE 規格、または客先仕様で規定された電圧値よりも低い電圧を印加していたにもかかわらず、試験成績書に規格要求または客先仕様で規定された電圧値を記載していた。また、低い電圧を印加していたため、同時に実施した部分放電測定結果に対する正確性が欠けることとなった。 2. 温度上昇試験において、JEC規格、IEC規格もしくはIEEE規格、または客先仕様で規定された上昇限度値を超えた温度が実測されたにもかかわらず、試験成績書に上昇限度内の数値を記載していた。 3. 変圧器の損失測定において、客先要求保証値を超えた損失が実測されたにもかかわらず、試験成績書に保証値内の数値を記載していた。 4. 絶縁設計において、JEC 規格、IEC 規格または IEEE 規格で規定された試験電圧値に基づく社内設計基準を下回る電圧で設計していた。温度設計においては、当該規格で規定された温度上昇値に基づく社内設計基準を上回る温度で設計していた。また、お客様と合意した損失の保証値を上回る設計をしていた。 以 上 |
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