[2024_01_17_11]志賀原発1号機、非常用発電機が自動停止 3台中1台、試運転中(毎日新聞2024年1月17日)
 
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志賀原発1号機、非常用発電機が自動停止 3台中1台、試運転中

 21:00
 最大震度7を観測した能登半島地震の後、トラブルが相次いでいる北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町、停止中)について、北陸電は17日、1号機の3台ある非常用ディーゼル発電機のうち、試運転中の1台が自動停止したと発表した。復旧に向けて、原因を調べている。
 この非常用発電機は、外部からの電源が途絶えた時に原発に貯蔵されている核燃料を冷やすため、海水をくみ上げるポンプを動かすもの。安全上の「最後のとりで」となる設備の一つが、トラブルに見舞われたことになる。
 1日の地震では、志賀原発の敷地で震度5強を観測した。この影響により、変圧器が故障し、外部からの電源計5回線のうち、2回線が使えなくなっている。ただ、残りの回線から電源の供給は続いていることもあり、北陸電の担当者は「(自動停止で)安全上の問題はない」と話している。
 北陸電は、16日に志賀町であった震度5弱の地震を受け、17日に非常用発電機の試運転をした。2台目まで問題はなかったが、午後5時ごろに3台目を起動して出力を上げていたところ、午後5時13分に自動で停止した。
 北陸電は、3日にもこの3台を含めた1、2号機の非常用電源の試運転をしていたが、この時に問題はなかった。自動停止した原因は特定できていないが、手順書通りに操作したことは確認していて、担当者は「ヒューマンエラーの可能性は低い」と説明している。
 国が原発に求めている新規制基準では耐震性能のレベルが3段階あり、非常用発電機は最も厳しい基準を満たす必要がある。
 志賀原発では今回の地震後、外部からの電源2回線が途絶えているほか、変圧器が1、2号機とも破損して約2万3400リットルもの油が漏れるなどトラブルが相次いでいる。【土谷純一】
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