[2024_01_21_07]計画されていた珠洲(すず)原発を、粘り強い反対運動で止めた人たちへの感謝 反対運動で原発の建設を止めた地域は全国に50箇所以上ある 「緊急シンポジウム[能登半島地震から問い直す原発稼働の危険性]」 上岡直見〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕(たんぽぽ2024年1月21日)
 
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計画されていた珠洲(すず)原発を、粘り強い反対運動で止めた人たちへの感謝 反対運動で原発の建設を止めた地域は全国に50箇所以上ある 「緊急シンポジウム[能登半島地震から問い直す原発稼働の危険性]」 上岡直見〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕

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 2024年1月18日に原子力市民委員会主催で「緊急シンポジウム[能登半島地震から問い直す原発稼働の危険性]」(【TMM:No4952】で紹介)が開催された。ZoomとYouTube配信合わせて800名の参加があり関心の高さが示された。なお録画はYouTube(※1)、各報告者の資料は原子力市民委員会ウェブサイト(※2)で提供されている。

(※1)https://youtu.be/kPo0b1m7Llw
(※2)https://www.ccnejapan.com/?p=14873

 豊富な内容があるので録画と資料を参照していただきたいが、その中で注目されるのは、能登半島北端に計画されていた珠洲(すず)原発を、粘り強い反対運動で止めた人たちへの感謝、そしてその人たちがいま被災していることへの言及が多くみられたことである。もし原発が建設されて運転中だったら、福島第一原発事故をはるかに上回る大惨事に発展していた可能性が高い。
 珠洲原発の予定地は4mの隆起があった。4mどころか数10cmでも変位があったら、プラント全体がばらばらになり、あらゆる防護機能が失われる。これに比べると福島第一原発事故は、あれでもいくつかの幸運に恵まれていた。福島の1〜3号機は運転中だったが制御棒の挿入には成功し、周辺の配管はつながっていて、道路もおおむね無事だったので復旧機材を送り込むことができた。珠洲原発ができて運転中だったら、これらはすべてお手上げだった。
 ところで振り返ってみると、珠洲だけでなく反対運動で原発の建設を止めた地域は全国に50箇所以上ある。岩手県の久慈・田老・田野畑の名前がみられるが、これらの地域は東日本大震災の震源に近く大被害を受けている。もしこれらに原発が作られていたら、本当に北日本全域が壊滅だった。珠洲だけでなく各地で原発反対運動に携わった人たちに国民は深い感謝を捧げるべきである。
KEY_WORD:能登2024-珠洲原発(2003年凍結)_:NOTOHANTO-2024_:FUKU1_:HIGASHINIHON_: