[2024_01_09_07]能登半島地震で海岸90キロにわたり隆起か 地理学会(日経新聞2024年1月9日)
 
参照元
能登半島地震で海岸90キロにわたり隆起か 地理学会

 19:26
 能登半島地震で日本地理学会のチームは9日までに、半島北側の海岸線が約90キロの範囲にわたり沖方向に前進したとの調査結果を公表した。大部分が地盤の隆起によるとみられる。海岸線の前進は最大で石川県輪島市門前町の約240メートル。全体で約4.4平方キロが新たに陸地となった。
 チームの後藤秀昭・広島大大学院准教授(地理学)は「漁港が干上がるほど隆起した場所では漁船の出入りができない。漁業への影響は大きいとみられる」と指摘。陸側には過去数千年に造られた同様の地形が残っており「今回陸地となった場所が元の海底に戻ることはないだろう」と予想する。
 それぞれの場所の具体的な隆起の高さは不明だが、国土地理院は輪島市西部で最大約4メートルの隆起を観測している。
 チームは地震発生後に人工衛星や上空から撮影された画像を、地震前のものと比較した。能登半島沿岸全体で海岸線の地形の変化を分析すると、半島北側の珠洲市から志賀町にかけて広い範囲で海岸線が沖方向に前進していた。七尾市など富山湾側では大きな前進は見られず、穴水町では沈降した可能性がある場所もあった。
 チームは、隆起は半島の北西部で大きく、南東方向へ地盤が傾くように隆起したと分析している。〔共同〕
KEY_WORD:能登2024-輪島最大4m隆起_:NOTOHANTO-2024_: