[2024_01_04_15]能登半島地震の1分後、珠洲に津波の第1波到達か…東北大が分析「日本海沿岸は早くなる傾向」 (読売新聞2024年1月4日)
 
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能登半島地震の1分後、珠洲に津波の第1波到達か…東北大が分析「日本海沿岸は早くなる傾向」

 19:42
 石川県能登地方で1日に起きた最大震度7の地震で、津波による大きな被害が出た同県珠洲市では、地震発生からわずか1分後に津波の第1波が到達した可能性があることが、東北大の分析でわかった。同市にある気象庁の潮位計は地震発生直後にデータが途絶え、詳細な状況が不明だった。住民らが避難を始める時間もなく、津波が押し寄せたとみられる。
 気象庁によると、1日午後4時10分頃に発生した地震の後、輪島市では1メートル20以上、七尾市では50センチ、富山市では80センチの津波が観測された。珠洲市ではデータが取れなかった。
 同大の今村文彦教授(津波工学)は、地震を起こした断層などのデータを基に、各地に50センチ以上の津波の到達した状況をコンピューターで再現。その結果、珠洲市では、地震発生の1分後に津波の第1波が押し寄せたとする計算結果が出た。気象庁のデータでは約30分後に津波が到達したとされていた七尾市でも、2分後に第1波が届いていた可能性があるという。
 津波の到達時間が極めて早かったのは、地震の断層が沿岸から近かったためとみられる。今村教授は「日本海沿岸で起きる地震に伴う津波は、太平洋側と比べて到達時間が早くなる傾向があり、今後も警戒が必要だ」と話す。
 一方で、富山湾では地震発生とほぼ同時に海底で大規模な地滑りが起きた可能性があることも判明した。富山市では通常であれば津波の到達は早くても5分後という計算結果が出たが、実際には地震直後に津波が観測されたためだ。
 富山湾は海底の傾斜が急な場所があり、2007年の能登半島地震でも大規模な海底地滑りが起きた。
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