【記事84650】[2019/6/19 02:24]新潟・山形地震、村上市で震度6強 新潟県内6市町で2800人超避難(新潟日報2019年6月19日)
 
参照元
[2019/6/19 02:24]新潟・山形地震、村上市で震度6強 新潟県内6市町で2800人超避難

 18日午後10時22分ごろ、新潟県などで震度6強の地震があった。新潟地方気象台によると、震源は山形県沖で震源の深さは約14キロ、地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。村上市など広い範囲でけが人が出て、県内6市町で一時2800人以上が避難した。気象庁は19日未明、新潟西港で10センチの津波を観測、粟島や佐渡市鷲崎に微弱な津波が到達した。
 震度6強を観測したのは、村上市府屋。震度5弱は、村上市寒川、同市岩船駅前、阿賀町鹿瀬中学校、長岡市上岩井、同市小島谷、柏崎市西山町池浦。震度4は下越、中越、佐渡の広い範囲。19日午前0時57分ごろ、下越で震度4を観測するなど余震が相次いだ。
 村上市消防などによると、同市府屋の80代男性が転倒し、右足にけがをした。意識はあるという。国道345号の弘法トンネルで落石があり車が乗り上げたが、けが人はなかった。通行止めになっている。
 村上市は約20カ所の避難所を開設、岩船中学校などに最大約840人が避難した。震度6強を観測した府屋地区では、家屋で瓦やブロックなどが崩れる被害が出ている。
 燕市では男性(37)が階段から転落し、搬送された。新潟市の男性(19)と柏崎市の女性が転倒しけがをした。粟島浦村では避難した1歳女児がけいれんのような症状を起こし、ヘリコプターで村上市の病院に搬送された。
 東京電力によると午後11時に東電柏崎刈羽原子力発電所の構内をパトロールし、全号機とも異常がないことを確認した。排気筒のモニタリングポストに数値の異常もない。
 JR東日本新潟支社などによると、上越新幹線の全線などで運転を一時見合わせた。19日始発から通常運転する見通し。村上市の羽越線では特急「いなほ13号」と普通列車が緊急停止。乗客計53人と乗員は近くの高台などに避難した。坂町駅に停車中の列車からも乗客14人が避難した。
 東北電力によると、新潟市西区などで一時3200戸が停電した。県内で運転中の火力発電所に異常は確認されていないという。
 県は午後10時半前、災害対策本部を設置、村上市なども対策本部を立ち上げた。新潟市は沿岸部全域に避難指示を出し、19日午前0時現在、1300人以上が避難している。
 花角英世知事は災害対策本部会議で「大きな被害につながる情報は今はないようだが、夜間なので全容は解明されていない。情報収集に努めてほしい」と指示した。
 気象庁は19日未明の記者会見で、今回揺れが強かった地域では今後1週間ほど最大震度6強程度の地震に注意するとともに、家屋の倒壊や土砂災害の危険が高まっているとして警戒するよう呼び掛けた。
 政府は18日、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。安倍晋三首相は同日夜、官邸に入った。
KEY_WORD:KASHIWA_:NIGATA_YAMAGATA_: