【記事76950】伊方原発差し止め認めず=仮処分の即時抗告審−高松高裁(時事通信2018年11月15日)
 
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伊方原発差し止め認めず=仮処分の即時抗告審−高松高裁

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は安全性が不十分だとして、同県の住民が運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、高松高裁(神山隆一裁判長)は15日、住民側の申請を却下した松山地裁の決定を支持し、即時抗告を棄却した。
 神山裁判長は「原発の新規制基準に不合理な点はなく、3号機が基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は不合理とは言えない」と指摘。同様の判断をした地裁決定は相当とした。
 伊方3号機は、定期点検中の昨年12月、広島高裁が運転差し止めの仮処分決定を出したが、今年9月に同高裁の異議審で取り消され、10月に再稼働した。
 神山裁判長は、争点となった基準地震動(想定される地震の揺れ)について、「最新の科学的、専門技術的知見に照らしても相当」と判断。伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ(熊本県)の破局的噴火のリスクも「相応の根拠を持って示されていない」と述べ、住民側の主張を退けた。(2018/11/15-12:12)

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