【記事83090】今すぐ対象原発すべてを停止させるべきだ 規制委「対テロ未完の原発停止 規制委、期限延長認めず」 この報道への意見等(4人の方より)緊急報告 たんぽぽ舎メルマガ編集部(たんぽぽ舎2019年4月24日)
 
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今すぐ対象原発すべてを停止させるべきだ 規制委「対テロ未完の原発停止 規制委、期限延長認めず」 この報道への意見等(4人の方より)緊急報告 たんぽぽ舎メルマガ編集部

◆ 対テロ未完の原発停止 規制委、期限延長認めず 5原発10基
4月24日東京新聞夕刊より引用
 原発に航空機を衝突させるなどのテロ行為が発生した場合に、遠隔操作で原子炉の冷却を続ける設備などを備えるテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」(特重施設)について、原子力規制委員会は24日の定例会合で、電力会社に対し、「原発本体の工事計画の認可から5年」の完成期限の延長を認めないことを決めた。再稼働済みの九州電力川内原発1号機(鹿島県)は来年3月に期限を迎え、その時点で運転中でも施設が完成していなければ運転停止となる。
 関西、四国、九州の電力三社が再稼働済みを含む5原発10基で施設の完成が遅れる見通しを示し、延期を認めるよう要請していた。5原発10基では、川内1号機に続き、同2号機は来年5月、関電高浜3号機(福井県)は同8月に順次期限となり、10基以外の他の原発も期限時点で施設が未完であれば運転停止となる。
 特重施設は東京電力福島第一原発事故を踏まえた原発の新規制基準で設置が義務付けられ、完成期限もあるが、三社は17日の規制委との意見交換で1−3年ほど期限を超過する見通しを明らかにした。大規模な土木工事が必要となったことなどが理由という。
 24日の会合で、委員は「自然災害などで工事が遅れたのではない」などと指摘し、期限延長の必要性はないと決めた。
 その上で、期限を越えた場合は、原発の新規制基準に適合しない状態に陥るため、原子炉を利用できないとする見解を5人の委員でまとめた。更田豊志(ふけたとよし)委員長は「(期限超過で)基準不適合状態になった時の、原子力施設の運用を見過ごすことはできない」と述べた。
 特重施設は当初、2013年の新基準施行から一律5年で設置する必要があった。その後、審査の長期化を踏まえ、規制委が原発本体の工事計画認可から5年に変更した経緯がある。

 <特定重大事故等対処施設>意図的な航空機衝突などのテロ攻撃を受け原子炉が大規模に破壊された場合でも、遠隔操作で冷却を維持し、放射性物質の大量放出を防ぐための施設。緊急時制御室や予備の電源、冷却ポンプなどを備える。原子炉建屋との同時被災を避けるため100メートル以上離すよう定められているが、施設の詳細は秘密事項で、原子力規制委員会の審査も非公開。原発本体の審査適合判断後、詳細設計が認可されてから5年以内に設置する必要がある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019042402000261.html

◆3人の方に電話インタビュー たんぽぽ舎メルマガ編集部
(1)木原壯林さん(若狭の原発を考える会)関西電力管内
 原発は万が一にも事故を起こしてはダメな施設だ。
 その原発が「規制基準に違反」して対テロ施設(特定重大事故等対処施設)が5年たっても完成しない電力会社の原発は止めるべきだ。規制委の4月24日の決定は当然のことだ。
 ただ、望むべくは、規制委員会は津波や地震や火山灰対策等でも同じように対処してほしい。
 原発を止めるべきだ.従来のような「電力会社に大甘の対応」−住民からも猛烈批判−をやめてもらいたい。 
(2)はたさこさんの話 (伊方原発 四国電力)
 伊方原発は再稼働後、止まっている期間の方が長い。動いた期間は少ない。
 今後、さらに原発が止まれば四国電力は経済的にも追い込まれる。今、ここが攻めどきだ。四国電力にみんなの声をぶつけたい。圧力をかけたい。
 近日、蓮池透さん(元東京電力社員)に四国5ヵ所(四国の4県プラス伊方現地)で演説−講演会をやってもらう。伊方原発廃止を盛り上げる。
 更田委員長には今までは(四国に来た時には)「ふけた帰れ」「原発再稼働のふけたは帰れ」だったが、この件では「ガンバレ」と言ってやっていい。

(3)山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
 ※4月22日のメールマガジン【TMM:No3633】「特定重大事故対処施設 ができない!! 九州電力、四国電力、関西電力の見通しの甘さ 規制 委員会は停止命令を出すべきだ 規制基準不適合の5原発9基は停止せよ」の文章を載せました。ご参照下さい

規制委の4月24日言っていることは「当然」だ。その上で3点言いたい。
・1つは、今すぐ対象原発すべてを停止させる。
  期限内にできないと電力会社が言っている以上、規制基準違反だから、今すぐ停止させる。
 ・2つは泥縄で規制委はゴーサインを出すな。
  電力会社が前倒しで「見えにくいところを手抜きしてでも完成させた」と報告したとしても、キチンと検査すべきだ。電力会社の言うとおりに、審査を認めてはいけない。(従来、規制委には悪い実例がいくつもあるから要注意)
 ・3つは日本原電東海第二原発は許可を取り消す。
  理由は着工もしていないし、お金もない会社だ.(経理的基礎がない会社)
  東京圏(首都圏)は原発電気がゼロで、2011年3月11日以降9年近くやれている。
  原発電気(東海第二原発)はいらない!

◆緊急の意見 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
「原発テロ対処施設遅延なら運転停止へ 川内は停止の可能性」とNHKが11時半頃に報道した。
 特重の重大な議題2があることを聞いていたが、傍聴した人もこの議題に遅刻し、私たちは、この報道のことを全く知らないで、12時から原子力規制委員会昼休み抗議行動をしていた(右翼の妨害を受けながら)。
 特に私が訴えたのは、前の週に関電が大山火山灰の層厚倍増報告を受けながら、直ちに高浜や大飯を止めようとしない規制委を責め、稼働原発を止めない規制委を糾弾した。
 何が起ころうと稼働原発を止めない規制委、イチエフ事故における規制行政の過ちを繰り返す規制委昼のNHK報道はこれらの主張を翻すかも知れないものだ。
 報道は、まだ定例会議もその後の委員長記者会見も見ていないので、私にはにわかに信じがたい。
 止める可能性があるとして、規制委が点数を稼ごうとしているのだと思う。
 それでも、この定例会議の決定を活用して、テロ対策をきっかけに、原発を止めるべく声を上げていきたい。

※ 脱原発弁護団全国連絡会の声明 4月23日
 「特定重大事故等対処施設の完成期限超過に対して毅然とした措置を求める声明」
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/news/19-4-23/

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