[2018_12_15_01]想定津波高引き上げも 浜岡原発審査会合、中電に厳しい条件要求(静岡新聞2018年12月15日)
 
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想定津波高引き上げも 浜岡原発審査会合、中電に厳しい条件要求

 原子力規制委員会は14日、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)3、4号機の審査会合で、想定される最大津波高「基準津波」について審議した。中電が最大津波高として想定していた南海トラフ巨大地震の21・1メートルに関し、規制委側から不確実性を考慮してさらに厳しい条件設定を求める意見が相次いだ。
 中電は浜岡原発の海側に海抜22メートルの防潮堤を整備したが、条件を厳しく設定すれば、想定する最大津波高を引き上げざるを得ない可能性も出てくる。
 中電はこれまでの会合で、内閣府による南海トラフ巨大地震で設定された「プレートの滑る時間」について「現実的でない」と否定してきたが、14日の会合では「不確かさを強調したモデル」と位置付けて認める方針に転換した。
 ただ、規制委側は中電の説明に納得せず、プレートの破壊が始まる場所を特定しないようにしたり、プレートが大きく滑る領域を東寄りに設定したりして、複数の条件を変えた上で最大津波高を算定するよう求めた。
 規制委の石渡明委員は、防潮堤の前にある砂丘について「20メートル近い津波で残るとは考えられない」とし、津波による浸食や地震への安定性についても説明を要請した。中電側はいずれの点に関しても「あらためて説明したい」と持ち帰って検討する考えを示した。

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