[2021_05_14_06]浜岡原発停止から10年 動かないまま維持に1兆円超(東京新聞2021年5月14日)
 
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浜岡原発停止から10年 動かないまま維持に1兆円超

 2011年の東京電力福島第一原発事故を受け、政府の要請で停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の維持に、中電が支出した費用が10年間で総額1兆円を超えたことが分かった。津波対策費や維持管理のための修繕費などがかさんだ。14日で停止から10年となるが、再稼働の見通しは立っていない。
 11〜19年度分は、中電の有価証券報告書から本紙が集計した。20年度の同報告書はまだ公表されていないため、中電に費用を聞いた。同年度は総額のみ明らかにされ、内訳は非公表。積算すると、10年間で計1兆391億円に上った。
 原発は停止中も核燃料を冷やし続けるため、制御用電気系統などのシステムの修繕が必要になる。また、下請け業者は各種点検業務などを行っており、これらの費用もかかる。
 中電は、地震や津波対策として、約2000億円を投じて海抜22メートルの防潮堤を建設したほか、非常用電源の追加や各種機器の耐震性向上などに取り組んだ。これらの支出は長年かけて分割し、毎年度、減価償却費として計上する。10年間に支出した減価償却費は、1800億円超に上った。
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