[2021_02_14_38]東北新幹線、高架橋上の電柱20本損傷 短周期地震で共振か(毎日新聞2021年2月14日)
 
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東北新幹線、高架橋上の電柱20本損傷 短周期地震で共振か

2021/02/14:21:28:2021年2月14日 21時28分
 JR東日本は14日、一部区間の運転を上下線でストップしている東北新幹線について、全線での運転再開には10日前後かかる見通しを明らかにした。地震の影響で複数の電柱が折れたり傾いたりし、復旧に時間がかかるとしている。
 運転を見合わせているのは那須塩原駅(栃木県那須塩原市)―盛岡駅(盛岡市)の約400キロ。この区間にある新白河駅(福島県西郷村)―古川駅(宮城県大崎市)で、少なくとも20本の電柱が損傷した。同じ区間で高架橋の柱やレールの土台が損傷する被害も、それぞれ数カ所で確認されている。
 東北新幹線では東日本大震災の際、電柱約540本が折れるなどした。これを受けてJR東は東北新幹線の電柱について耐震補強を進めている。だが、今回損傷した20本は対象外で、2029年度以降に補強を検討する予定だった。耐震補強については、今回の地震と異なる活断層地震や首都直下地震などの影響を考慮して優先順位を付けている。東北・上越新幹線の電柱は2万本あり、耐震補強を済ませたのは2200本という。
 JR東によると、今回の地震は震災時に比べ、短い周期の揺れが多かった。損傷した電柱は高架橋上に設置されていたが、こうした電柱は短周期地震で高架橋と共振しやすく、大きな力が加わって損傷した可能性がある。一方、在来線は土の上に電柱を立てることが多く、新幹線に比べると影響が少なかったとみられる。全線復旧までは常磐線や羽越線で臨時列車を運転し、対応する。
 一方、14日に運転を見合わせた秋田新幹線(盛岡―秋田)と山形新幹線(福島―新庄)については15日から全線で運転を再開する。福島、宮城両県で一部ストップしていた在来線の運転も15日から全線で再開する。【山本佳孝】
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