[2021_12_10_05]米軍F16タンク投棄、情報開示粗さ露呈(東奥日報2021年12月10日)
 
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米軍F16タンク投棄、情報開示粗さ露呈

 米軍三沢基地F16戦闘機による青森県深浦町内への燃料タンク投棄を巡り、東北防衛局が11月30日夜、米側からの情報として「燃料タンクを北緯40度37分6291、東経139度55分5842付近で投棄した」と県内自治体に伝えていたことが、関係機関への取材で分かった。この緯度・経度の場所は同町の山中で、実際にタンク2個が発見された場所から約2キロ南側に位置する。操縦士が上空でタンクを切り離した位置の可能性もあるが詳細は不明で、米軍の情報開示の粗さや日米間の意思疎通が不十分であることがあらためて浮かび上がっている。
 東北防衛局によると、緯度・経度を示しての位置情報は、米国の在京大使館からもたらされた。同防衛局は県、F16が緊急着陸した青森空港のある青森市、タンクが投棄された深浦町をはじめ、弘前市、鯵ケ沢町、西目屋村、三沢市、東北町、六ケ所村の9自治体に伝えた。
 だがこの情報が、タンクを切り離した位置を示すのか、落下した場所を示すものとして提供されたのかなど詳細について、同防衛局の担当者は9日の取材に「把握していない。米軍側から説明もない」と話した。
 一方、米軍は投棄場所を当初、「岩木山近くの非居住地域」としていたが、この緯度・経度の位置も実際に発見された場所も「岩木山近く」とは言い難い。米軍は切り離した場所や落下地点についての認識、飛行ルートを明らかにしていない。
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