【記事50051】2016年11月の地震活動の評価(地震調査委員会2016年12月9日)
 
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2016年11月の地震活動の評価

1.主な地震活動
○ 11月22日に福島県沖でマグニチュード(M)7.4の地震が発生し、福島県、茨城県及び栃木県で最大震度5弱を観測した。この地震により、宮城県の仙台港で1.4mの津波を観測した。また、負傷者が出るなどの被害を生じた。

2.各地方別の地震活動

(1)北海道地方
○ 11月25日に留萌地方中北部の深さ約25kmでM4.6の地震が発生した。この地震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震である。

(2)東北地方
○ 11月12日に宮城県沖の深さ約60kmでM5.9の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。

○ 11月22日に福島県沖の深さ約 10km(CMT解による)で M7.4の地震が発生した。この地震は陸のプレートの地殻内で発生した地震である。この地震の発震機構は北西−南東方向に張力軸を持つ正断層型で、南東方向に傾斜する断層面で発生した地震である。この地震により、宮城県の仙台港で1.4mの津波を観測したほか、北海道から和歌山県にかけての太平洋沿岸及び伊豆・小笠原諸島で津波を観測した。GNSS観測によると、この地震に伴い、福島県内の小高観測点で北西方向に約4cm移動するなどの地殻変動が観測された。その後、この地震の震源付近では、24日にM6.2の地震が発生するなど、M5.0以上の地震が9回発生している。
(後略)

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