[2017_02_20_01]高レベル廃液固化、再び停止=クレーン不具合か―東海再処理施設(時事通信2017年2月20日)
 
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高レベル廃液固化、再び停止=クレーン不具合か―東海再処理施設

 日本原子力研究開発機構は20日、原子力規制委員会の専門会合で、東海再処理施設(茨城県東海村)で1月末から再開していた高レベル放射性廃液とガラスを混ぜる固化作業が設備の不具合で中断したと明らかにした。
 固化作業は昨年4月にも設備のトラブルで停止していた。
 高レベル放射性廃液は原発から出た使用済み核燃料の再処理によって発生。極めて高い放射線量を出す危険な物質で、液体状態では漏出や拡散の危険性が大きいため、規制委は固化作業を早期に進めるよう求めていた。
 原子力機構は、2月14日に廃液とガラスを混ぜた固化体の搬送に使うクレーンを動かしている最中に電流値が急上昇したと説明。異音も確認されたため、クレーンの部品の一部が作動不良を起こしたとみて、16日に作業を停止した。
 部品を交換する必要が生じた場合、数週間かかる可能性があり、5月中旬までを目指していた50体のガラス固化体の作製は難しくなる。
 専門会合で、規制委事務局の原子力規制庁からは「あまりにもトラブルが多すぎ」「かなりいいかげんなんじゃないか」などと批判が相次いだ。原子力機構の田口康副理事長は「われわれとしては最善を尽くしたつもり。いいかげんとは思っていない」と述べた。

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