[2023_11_02_01]東海第二原発防潮堤不良工事・やり直す以外に方法はないのでは? 茨城県と規制委員会の対応が全くお粗末 施工不良部は、工事をやり直す以外に設計基準を満たす方法がない 永野勇(千葉県在住)(たんぽぽ2023年11月2日)
 
参照元
東海第二原発防潮堤不良工事・やり直す以外に方法はないのでは? 茨城県と規制委員会の対応が全くお粗末 施工不良部は、工事をやり直す以外に設計基準を満たす方法がない 永野勇(千葉県在住)

◎[はじめに]

 現在、東海第二原発の防潮堤工事は、施工不良個所が発覚したため一部工事を中断しています。これは大問題であるにもかかわらず「毎日新聞」が一度報道したのと「赤旗」が報道した以外、大手メディアは報道しておりません。
 そこでこの大問題を多くの方に知って欲しいと思いお送りしました。重複した方はご容赦ください。

◎[不良内容]

*この問題は、そもそも6月に発覚したにも関わらず、4か月間公表せずに、作業者の内部告発により、共産党が10月16日に記者会見をする、それまでは公表されていませんでした。4か月間、隠蔽されていたのであります。
*東海第二原発の防潮堤は、全長で1700m。それを3つの種類の工法で作っているとの事です。そして、取水口部の防潮堤工事が一番難しい工事とされていましたが、今回の不良工事はそこで発生しました。
*今回の不良個所は、津波を正面から受ける取水口(原発内で使用する蒸気や温水を冷やすために用いる海水の取り入れ口)部の防潮堤となる「鋼製防潮壁」(長さ約80m×厚さ約6m×高さ約20m×総重量4600トンで取水口をまたいで設置される)を支える南北の2本の巨大な鉄筋コンクリート基礎(15.5m角で深さ50mと56m)の建設途中、土中にコンクリートを流し込んで作った厚さ2.5mの鉄筋コンクリート基礎外周部の内側を掘削したところ、コンクリートの未充填、鉄筋がむき出し及び鉄筋が変形している個所が発見されました。
*さらに取水口の鋼製防潮壁を支える南北の鉄筋コンクリート製基礎2本のうち、北基礎が岩盤まで届いていないという大問題が発生しています。

◎[茨城県と規制委員会の対応が全くお粗末]

*茨城県は、工事中のことについては協定上定めがないので問題ない。
*規制委員会は、10/18の山中委員長の記者会見答弁で、工事中の事なので、現時点で 規制委員会が何か取り上げるほどの重大性があるというほどの問題ではない。使用前検査できちっと見る。との事。
*両者に共通しているのは、津波から原発の過酷事故を未然に防ぎ、命と環境破壊を守る安全対策であり、大変重要な設備であるという認識が欠けており、大きな問題です。

◎[工事中の不具合対策の基本]

 不具合を発見した時点で、不具合内容の確認、原因究明、対策の実施とその確認が基本です。ましてや今回の不具合は地中で発生しているので、尚更この基本が大事です。規制委員長の使用前検査できっちりやる、と言ってもそれは書類検査しか出来ません。

◎[今後の取組]

 大きな統一した取り組みが必要だと思いますが、当面下記のことをやりましょう。
*この施工不良大問題を国民に分かりやすく広める。
*日本原電、規制委員会、茨城県、東海村、周辺自治体、マスコミ、国会議員などへの働きかけの実施
*茨城の披田信一郎さんが仰っているように、「適当な補修による対策完了」⇒「再稼働・超長期運転」を許すわけにはいきません。
*要は、施工不良部は、工事をやり直す以外に設計基準を満たす方法がないと思われます。

 以下、参考記事
・東海第二原発防潮堤に施工不良 原電、6月から一部工事中断
 毎日新聞Web 紙面は17日になるはず
https://mainichi.jp/articles/20231016/k00/00m/040/293000c
・東海第二原発の安全対策工事に不備 一部工事を6月から中断
 NHK茨城10月16日20:45のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20231016/1070022539.html
・防潮堤工事で施工不良 茨城・東海第二原発 6月から中断
 茨城新聞
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16974588574235&utm_source=dlvr.it&utm_medium
KEY_WORD:東海第2_鋼製防護壁_不備_:TOUKAI_GEN2_: