[2023_10_16_07]東海第二原発の安全対策工事に不備 一部工事を6月から中断(NHK2023年10月16日)
 
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東海第二原発の安全対策工事に不備 一部工事を6月から中断

 20時26分
 日本原子力発電は、茨城県東海村の東海第二原発で行っている安全対策工事に不備が見つかったため、一部の工事をことし6月から中断していると発表しました。
 会社では、原因の調査とともに、来年9月までに完成させるとする工事計画に影響がないかなどを調べています。
 日本原電によりますと、不備が見つかったのは東海第二原発で進めている安全対策工事のうち津波対策として整備する「鋼製防護壁」の柱です。
 「鋼製防護壁」は鉄筋コンクリート製、地下およそ50メートルの2本の柱で壁を支える計画で、ことし6月、南にある柱で内側の作業をするため掘削作業を行っていたところ、すでに工事していた鉄筋コンクリートに想定外の隙間や鉄筋の変形が見つかったということです。
 具体的には、地下10メートルから40メートルの間の複数か所でコンクリートが十分、充てんされておらず、隙間ができていたほか、柱の骨格となる鉄筋も変形していたということです。
 日本原電では、穴を掘ったあとに地盤が変形しコンクリートがいびつに固まったため隙間ができ、別の作業の過程で機具がぶつかり、鉄筋が変形したとみていて、詳しい原因や安全性への影響を調べるとともに同様の構造で作られているもう一つの柱についても調査することにしています。
 また、日本原電では、6月に不備が見つかってから、「鋼製防護壁」の工事を4か月にわたって中断していて、工法を変更する可能性もあるとして、16日、原子力規制庁に不備を報告したほか、来年9月までに完成させるとする工事計画に影響がないかも調べています。
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