[2022_09_07_01]かすみがうら市の宮嶋謙市長 東海第二再稼働に反対 市議会一般質問で明言(東京新聞2022年9月7日)
 
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かすみがうら市の宮嶋謙市長 東海第二再稼働に反対 市議会一般質問で明言

 茨城県かすみがうら市の宮嶋謙市長(59)が、日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働に「反対する」と明言した。八月三十一日に行われた市議会定例会の一般質問で、佐藤文雄氏(共産)の質問に答えた。県内の現職首長が東海第二の再稼働反対を明確に打ち出すのは珍しい。(林容史)

 宮嶋氏は、三十キロ圏に九十四万人が住む東海第二で重大事故が起こった場合、住民全員が速やかに避難することは困難だと指摘し、「実効力のある避難計画の策定が難しい」と述べた。東海第二の運転期間が法律で定められた運転期限の四十年を過ぎていることも、反対の理由に挙げた。
 政府が来年夏以降、東海第二を含む原発七基の再稼働を追加で目指す方針を示したことに対しても「原発が抱える危険性は変わらない。核廃棄物の問題を後世に押しつけるのも無責任だ」と批判し、「早く再生可能エネルギーにシフトすべきだ」と主張した。
 東海第二の再稼働に当たっては、原電と立地・周辺自治体の安全協定に基づき、知事と六市村長の事前同意が必要となる。
 大井川和彦知事をはじめ、実効性のある広域避難計画の策定や住民の意向把握などを再稼働の是非を判断する前提条件に挙げる首長は多いが、現在は六市村長のいずれも、再稼働そのものに無条件で反対するスタンスは取っていない。
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