[2023_06_28_13]泊原発廃炉の声も 新社長「原発再稼働すれば火力発電所の燃料費の削減」北海道電力株主総会(HTB2023年6月28日)
 
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泊原発廃炉の声も 新社長「原発再稼働すれば火力発電所の燃料費の削減」北海道電力株主総会

 北海道電力の株主総会が札幌で行われました。
 電気料金が値上げする中、株主からは停止中もお金がかかり続けている泊原発のあり方を問う声が相次ぎました。

 喜多和也記者)
 「北電の株主総会が行われるホテルの前では一部の株主が脱原発を呼びかける活動を行っています」。
 呼びかけを行ったのは、「脱原発をめざす北電株主の会」などで、泊原発を再稼働させず即時に廃止することや家庭向け電気料金の値上げを撤回することなどを訴えました。

 脱原発をめざす北電株主の会・マシオン恵美香代表)
 「廃炉にするんですよ。原発はただの無駄遣いでしかなくて、電気料金の(値上げの)一番の原因になっていると私たちは思っています」。

 こうした訴えが上がる中で行われた北電の株主総会。
 160人ほどが出席しておよそ1時間半に渡って行われました。北電側は電気料金の値上げは電力の安定供給を行うためで負担軽減につながる省エネサービスにも注力していくと説明し、株主からは泊原発の廃炉など10の議案が提案されました。

 株主)
 「(泊原発の)再稼働はコストがかかりすぎ稼働後の値下げも約束されていない。
泊原発は北海道の未来にとってリスクでしかありません」。

 再稼働に向けて審査が続く泊原発は停止中のいまも維持管理などに年間で500億円以上の費用がかかっています。北電の昨年度の赤字は221億円で原発を廃炉にすれば黒字になるという指摘も相次ぎました。
 しかし、これらを含む株主からの10の提案は、全て反対多数で否決されました。株主総会後の取締役会では、藤井社長が会長に、斉藤晋取締役が社長に就任し、泊原発の再稼働に向けて全力で取り組むと強調しました。

 北海道電力 斉藤晋新社長)
 「再稼働すれば火力発電所の燃料費の削減につながると考えているので適切な料金で値下げをさせていただきたい」。

 また、七飯水力発電所の設備故障で水田に水が供給できなくなっている問題では原因が分からず復旧メドは立っていないということです。
 北海道電力 斉藤晋新社長)
 「米の生育に影響が出ないように少しでも水を供給するような仮の対策ではありますが全力で対応しているところでございます」。
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