[2023_06_17_02]むつ中間貯蔵共用案 「思いは変わらない」 電事連会長(東奥日報2023年6月17日)
 
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むつ中間貯蔵共用案 「思いは変わらない」 電事連会長

 電気事業連合会の池辺和弘会長は16日、東京都内で行われた定例記者会見で、むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設を電力各社で共同利用する構想を巡り「検討に着手させていただきたいとの思いは変わらない」と述べ、進展を模索する考えをあらためて示した。
 池辺氏は「燃料の行き場がなくなり原子力発電が止まると、電力の安定供給や電気料金、カーボンニュートラルに影響する。(共同利用は)選択肢が広がるという意味では非常に望ましい」と説明。国や事業者のリサイクル燃料貯蔵(RFS)など、関係者と相談してどのように進めるか決めたいと語った。
 電事連と関西電力は今月12日、原発で使い終わったMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料の再処理研究に向け、関電高浜原発(福井県)の燃料をフランスに搬出する計画を公表。共用構想に関心を示していた関電の森望社長は、燃料搬出は「中間貯蔵と同等の意義がある」と述べていた。会見で池辺氏は、「同等」とする関電の認識に直接的な言及を避けたが、共用構想の必要性はあらためて強調した形だ。
 2023年内に中間貯蔵の県外候補地を示すという福井県との約束は「ひとまず果たされた」とする関電の見解に対しては「約束の歴史的経緯を知らず、論評は難しい」と答えるにとどめた。 (加藤景子)
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