[2015_03_06_01]S-1断層 追加書面 金沢地裁 志賀原発で原告側(北陸中日新聞2015年3月6日)
 
 北陸電力志賀原発1、2号機(石川県志賀町)の運転差し止めを求めた訴訟の第13回口頭弁論が五日、金沢地裁で開かれた。原告の住民側は、活断層の疑いが指摘されている原発直下のS−1断層について、原子力規制委員会の評価会合の議論を踏まえた追加の書面を提出し、「専門家から疑問が出されており、(活断層ではないとの)被告の資料は信用性を欠く」などと主張した。
 S−1断層を含む原発敷地内の断層をめぐって、規制委が、有識者による評価会合をこれまでに計五回開いている。
 住民側は、評価会合での有識者の発言を引用。原発建設前に描かれたS−1断層付近の堆積構造のスケッチの状況から「S−1断層が、海が削ってできたとの被告の説明は非合理的だ」などと主張した。規制委には独立性や透明性、中立性がなく、「規制委の審査では原発の安全性は保障されない」とも訴えた。
 北電側は、福島第一原発事故後にできた新規制基準を踏まえた原発の安全性で追加の主張を行い、「原発事故を踏まえて一層の安全対策を講じている。重大事故が発生する可能性は極めて小さい」などと指摘。住民側がこれまでの弁論で指摘してきた原子力防災対策の不備などについても「正しく理解していない」などと反論した。
 次回期日は5月25日。
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