[2023_02_25_02]川内原発巡り九電社長「真摯に反省」 許可期限過ぎると止まる可能性 基準地震動の見直し大幅遅れ(南日本新聞2023年2月25日)
 
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川内原発巡り九電社長「真摯に反省」 許可期限過ぎると止まる可能性 基準地震動の見直し大幅遅れ

 原子力規制委員会は24日、新規制基準に基づく川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)の見直しが大幅に遅れているとして、九州電力から意見聴取した。池辺和弘社長は「真摯に反省し、必要な経営資源を最大限投入する」と述べ、技術者の増員など態勢強化を図るとした。
 オンラインでの意見交換会で山中伸介委員長は、「九州電力の準備不足は否めない。継続的な安全性向上の取り組みに欠けがあった。十分反省を」と指摘。九電の大坪武弘執行役員は「認識が甘かったところは当然ある」と述べた。
 2024年4月の許可期限を過ぎると、川内原発は止まる可能性がある。九電は社長をトップとしたプロジェクトチームを設置したと報告。協力会社を含めた人員増強に加え、地震計の増設や地下深部の地震を観測する追加の掘削の検討を進めるとした。
 規制委の杉山智之委員は、川内1、2号機で審査が進む40年超の運転延長にも言及。「(今回の基準地震動の審査と)別問題ではない」と述べ、影響が及ぶ可能性を示唆した。九電の豊嶋直幸副社長は、40年を超える高経年化への評価を踏まえ「機器類への影響がどの程度かも含めてしっかりと対応する」と答えた。
 原発の地震対策の新規制基準は、「未知の震源」による地震を新手法で評価するよう要求。川内は申請済みだが、追加評価が必要となっている。許可に必要な敷地下の地盤モデルについて九電はこれまでの審査会合で説明を続けてきたが、規制委側から「妥当性がない」と退けられている。
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