[2022_07_14_05]今冬に最大9基の原発稼働、首相が経産相に指示…電力逼迫回避へ重要性強調 (読売新聞2022年7月14日)
 
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今冬に最大9基の原発稼働、首相が経産相に指示…電力逼迫回避へ重要性強調

 岸田首相は14日、首相官邸で記者会見し、今冬の電力供給を確保するため、最大9基の原子力発電所の稼働を進めるよう萩生田経済産業相に指示したことを明らかにした。首相は「あらゆる方策を講じ、この冬のみならず、将来にわたって電力の安定供給が確保されるよう全力で取り組む」と強調した。
 国内の原発は現在、九州電力川内原発の2基など、計5基が稼働している。このうち九州電力玄海原発4号機はテロ対策施設の完成が間に合わず、9月以降は稼働できなくなる。一方、定期検査などで稼働していない5基が冬には再稼働できるため、原発稼働は最大で9基に達する見込みだ。
 首相が会見で原発稼働に言及したのは、冬の電力 逼迫 を回避するために再稼働を確実に進める重要性を強調する狙いがあるとみられる。9基の稼働で、日本全体の電力消費量の約1割相当を確保できる。
 首相は火力発電の供給能力についても、追加的に10基分を確保することを指示した。電力会社に休止中の火力発電所の稼働を求めることで供給力の増加を図る。
 電力の安定供給には、電力供給の余力を示す「予備率」が最低でも3%必要とされるが、現状の見通しでは、冬の電力需給は3%を下回り、来年1月は東北と東京電力管内で1・5%、関西や九州など6電力は1・9%になると見込んでいる。
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